INTERVIEW

020 イラストレーター「高田理香」

2007.07.25



NUMERO DEUX SPECIAL 020 "WEEKEND STROLL BOOKS"
INTERVIEW WITH Rica Takada 高田理香

2000.10.27(fri) 18:00-20:00
(本サイト内の画像の無断転載・複製を禁じます/copyright Rica Takada)

WEEKEND STORYS

    シュプールやノンノなど、おなじみのファション誌のイラストから日産のCMの背景画、そして、書籍「グルーヴィー・ブック・レビュー2000」(UA,沼田元氣、緒川たまき市川実日子らが執筆)では4コママンガ、そしてレビューも執筆している高田理香。その作品は、一見したところ海外のライフスタイルを描いたものに思えるが、どこか日本的なものを感じさせるオリジナリティのあるものだ。そして、配色のセンスは真似のできないクオリティを感じさせるだろう。フリーのイラストレーターであると同時に自らが制作/流通すべてをマネジメントしている "WEEKEND STROLL BOOKS"を主催しオリジナルのポストカードやカレンダーのリリースもおこなっている。インタビューでは、今の仕事についた理由、学生時代、仕事についてのスタンスから WEEKEND STROLL BOOKSについてまで、話しを聞くことができた。

INTERVIEW WITH Rica Takada
高田理香(イラストレーター/WEEKEND STROLL BOOKS)インタビューby Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

● Motive

    物心ついたときから、絵を描く仕事をするんだ、と思っていました。なぜなら、自分のまわりでいろなことをしている人をみて、自分にはそれしかできない、OLにはなれないな、と感じていたのです。特に、毎日決まった時間に起きて、決まった場所に行く、ということが、自分が凄くマイペースな人間のため無理でしたので、規則正しい生活自体が難しいのです。それは今でも難しい(笑)。消去法で考えたとき、自分ひとりでできる仕事じゃないとだめだな、とわかってこの仕事を選びました。

● School Life & After

    高校は美術科のない普通の高校でした。セツ・モードセミナーに進学するのもなんとなく前から決めていて、なんの迷いもなく行きました。自然にです。いろんな年令の人がいるのがおもしろかったです。ただ、挫折したり、道をはずれてしまう人がいて、最後は結構、少数になってしまうのです。私はその中で、普通にがんばったら残ったという感じです。道をはずれることもなかったし(笑)。

    学校は基本的に2年なんですが、さらに研究科がありました。2年は短いのでそこに進みました。その中で特待生のようなグループのセツゲリラというのが、あって先生や先輩の推薦で決めるのですが、それに選ばれてセツゲリラになって(笑)。そして展覧会などやったりしたのですが、あまり興味がもてなくてやめてしまいました。刺激があると思ったのですが、そうでもなくて。それはセツ(モード・セミナー)は、大学と違って、狭い寺子屋みたいなところなので、どうしても思考が固まってしまうのです。その中で、私の好きなものの興味は音楽とか外に向いていたので、浮いていたかもしれません。当時は、ネオ・アコとか、スミスを聴いてました。それらのジャケットのデザインなどにも影響をうけました。ですので、インスピレーションについては学校より外から受けていたかもしれません。ただ、水彩で絵を描いたり、色彩感覚を養う点で、学校はとてもためになりました。生活スタイルの部分でも影響を受けて、学校はパリのアパルトマンという感じで、狭いけど、階段がたくさんあって、日本じゃないところみたいなのです。別にお金をかけていたり、高級ではないのだけど、凄くシックで、センスが良くて。売店とか自動販売機はなくて、生徒にも豆から挽いたコーヒーだったり。徹底して、下品なものは排除されていましたね。大きい声でしゃべったりすると怒られたりしました。

    在学中に自立した生活をはじめました。友人と共同で、バイトをして。その理由は、「親のお金で食べているうちは本当の自由は手に入らない」という考え方に影響を受けて、親に食べさせてもらうのは、カッコ悪いと感じるようになって。好きなことをするなら、それが自分でできる経済力がないとダメだと思いました。

    セツゲリラをやめて、その時点で、フリーになりました。そして、公募展に出しはじめて、受賞するとカタログに掲載されるのですけど、それを見て広告代理店などから仕事の依頼がくるようになりました。自分からの売り込みというのも、たぶん2、3回はしました。雑誌の編集部とかにです。行くときは緊張しました。ただ、当時は凄く下手だったし、デッサン力もなかったので、すぐ辞めてしまいました。まだ、時期じゃないんだな、と思って。15年ぐらい前の話です。自分のスタイルは当時はできていませんでした。スタイルが決まってきたのはここ5、6年だと思っています。そして現在にいたっています。

● Life Style

    特に決まっていないのですが、夜寝るのが遅い時は9時ぐらいに起きて、電話をしたり、メールをチエックしたり、家事をして午前中が過ぎます。そして、お昼前後にブランチのような食事をして、午後から夕方ぐらいまで、集中して仕事をします。打ち合わせがあれば、でかけたり、来ていただいたりします。夜の7時、8時ぐらいには区切りをつけています。フリーなので休日は自分で決めれますが、仕事をしている会社の方々はお休みは土日なので、大体それにあわせています。休日は、WEEKEND STOROLL BOOKSでやることがあれば、集中してやってます。余裕のある時は街に出て、買い物に行ったりしますね。

● Creative Works

    自分の作るものに対して、ひとりよがりになりたくないです。わかりやすく世の中に通じるものを作りたいと思っています。自分の好きなものを追求するほうが簡単ではないかと思います。わかりやすいのだけど、本質的に良いもので、飽きられないもので、公共性のあるもの、世の中で機能するものに、魅力を感じます。そして、それは特定の人ではなく幅広く受けいられるものがいい。だだ、それを戦略的にはやりたくないのです。自分のやりたいことと、世の中の求めることが自然にリンクすれば一番いいな、と思ってます。

    イラストレーターとして仕事柄、世の中の流行は知らないといけないですね。仕事上、話しが出たときにあまりに知らなくて話しが通じないのはまずいです。いろんなメディアのなかで仕事をする訳ですから、あまりに時代からずれたものを作ってはいけない、と思ってます。(クライアントとの関係があるので)イラストレーターの仕事は、自分ひとりでできるものではありません。そういった意味で、知らなければないないことはいろいろあります。クライアントとの意識のズレを避けていわゆる友達の輪のなかだけで、なんのお金も、儲けも発生しない形で、好きなことをやるという方法もあると思いますが、それよりはメジャーのなかで、チャレンジしていくことがいいと、いうかそうありたいと思います。

● about WEEKEND STROLL BOOKS

    WEEKEND STROOL BOOKSは、現段階では副業なんです。これをやらないと生活できない、という訳ではないのです。だから、自分の好きなことをやらないと意味はないな、と思ってます。それに、作った後のことを考えると、自分で流通まで管理しないといけない。始めたのは去年の秋くらいからです。ネーミングは10年前に、自主制作で出した絵本の架空の出版社名からきています。

    ここから出すものは、人の生活に根ざしたものを出していきたいですね。一般的にイラストレーターの絵がはいっているものはベタベタに「絵をみてくれ」というのが多いと思うのです。そういうのではなくて、ちょこっと絵があって、それでオシャレで飽きないものを作りたいのです。そして、少しづつアイテムを増やしていくつもりです。札幌にも営業という意味でも行ってみたいです。いろいろなところから欲しいという声もはいってくるし、今後は少しずつ置いていただけるお店を増やしてゆきたいと思います。

after hours

お忙しがしいところインタビューをさせていただいた。「この答えがこのインタビューでふさわしいかはわかりませんが…」とことわりながら作品を作る姿勢について細かく話していただいたり、質問をそらすことなく正直に自分の考えを話してくれるのが印象的だった。これからクリエイティブな道を目指している方にもヒントになる部分は多いと思う。
inteviewer SHINICHI ISHIKAWA(NUMERO DEUX)


WEEKEND STROLL BOOKS information.
最新のリリースは、来年度のカレンダー。サイトの通版などで入手することができる。
http://www.weekendstroll.com/

   
 


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