INTERVIEW

050 カフェ「miel」(2003.09.04)

2007.07.24



札幌の街の中心部といえば、三越やパルコ、ピヴォのあたりが代表的ではないだろうか。当然、そのあたりはカフェも多い。お茶を飲んでいると、自分はにぎやかな街の中にいることを感じさせながら、買ったCDや本をチエックするのも楽しい。でも、時には街のにぎやかさに少し疲れて、街の「にぎやか」さを感じさない空間でお茶を飲みたくなることはないだろうか?それも街の中で。そんな希望をかなえてくれるカフェが6月にオープンした。お店の名前は「miel」(ミエル)」。ピヴォの近くの高田屋のビルの上で、セレクト・シヨップもあるところ、といえばわかる人は多いはず。22時までやっているのも利用しやすい。店主の生田牧子さんにインタビューをおこなってみた。

text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

NUMERO DEUX SPECIAL 50 Taste Of honey
Interview with Makiko Ikuta(miel)
取材日時:2003.09.4(thu) 22:00-23:00
取材協力:miel
Interview & Photograph by NUMERO DEUX


Interview with Makiko Ikuta

●プロフィール

75年生まれで出身は函館です。高校まで地元で、そこからの進路を考えたとき手に職をつけたい、具体的には料理とかを作る仕事をしたい、というのは漠然とありました。それで本当は調理師の専門学校に行きたかったのですが両親の反対もあって、札幌の大学に進学しました。卒業すると会社員として勤めたのですがしばらくして辞めてしまいました。

●「ミエル」を開店するまでのいきさつ

会社を辞めてからは、契約社員として短期の仕事をいろいろやりました。それがしばらく続きました。でも、そのあたりから将来自分でカフェをやりたいという気持があって、やるなら30歳までにはやらなきゃ、と思っていました。その準備のためにいろいろ勉強したくて東京に行くことにしました。東京には姉が住んでいるいるのでとりあえずそこに転がりこみました。それから都内のカフェで働きはじめました。そこでの仕事は厨房が中心で調理をやっていました。1年ぐらいやって札幌に戻りました。今は両親は札幌に住んでいていっしょに暮らしています。それで、いよいよお店をやろうとして行動をはじめました。まず、物件探しだ思って不動産屋さんをいろいろまわりました。自分は、親もサラリーマンだし、身近にお店をやっている人もいなくて、本当に何もわからないままカフェ作りをはじめた感じです。

● お店の具体的なイメージ、コンセプトから、オープンするまで

自分のお店の場所イメージとしては、できるだけ街中でやりたい、というのがありました。田舎者なので(笑)お店といえば街中という考えなんです。それと、落ちつけるお店にしたくて、そういうお店なら静かな郊外でやるよりも、街の喧騒の中でお客さんがホッとできる落ち着ける空間にしたいと思いました。だから街の中心よりちょっとはずれとかは全然考えませんでした。今の物件はいろいろ自分で探していて空いているところを偶然みつけたのです。そして今の場所が自分の希望とぴったりだったので決めました。 この物件は以前がアパレルのお店でそれをカフェにするのに、知人の紹介の設計士さんに希望をいってお願いしました。その他のテーブルや家具は東京の家具屋さんで用意しました。その他の小物は、自分の部屋にあるのを持ってきて使ったりしています。私としては「ミエル」は街の中にあるんだけど、それを思わせないホッとできるお店にしたいと思っています。

● メニューを教えてください

メニューは飲み物はコーヒー、カフェラテ、カプチーノや紅茶をひととおりとケーキなども用意しています。物販も、私が焼いているビスコッティ、ブラウニー、マフィン、栗のパウンドケーキなどもあります。それに「アルネ」という雑誌も扱っています。物販もやっている理由はお客さんになにか持ち帰ってもらえるような「おみやげ」があればいい な、と思ったからです。

● 最後にカフェをはじめるにあたって感じたことや、今後の予定を教えてください。

私はとりたててなにかに優れている人間ではありません。でも、好きなことは、やれると思うんですよね。今、たしかにお店をやることは体力的にも精神的にも大変な時もありますが、自分がやりたい!と思って好きなコトやっているんだからできると思うんです。はじめるのは簡単かもしれません。大変なのは続けていくほうが難しいと感じています。お店をオープンするまでいろいろな人に助けてもらいました。私以外はみんな大人で、私が困ってドタバタしているところをうまくいろいろな人に助けていただいて現在があると思います。嫌なこともまったくない訳ではありませんが、そういうことがあっても、ひとつの経験だと感じています。毎日の出来事がお店やらなきゃ、起こらなかったことばかりで、自分がまだお店に追いついていない感じですが、今後はお店を通じて知り合った人となにかいっしょにできたらいいですね。

● after Hours
取材は閉店近くになったらお客さんの様子を見てやりましょう、ということでおねがいした。結局、閉店ギリギリまで店内は女性のふたりづれのOLふうの人たちでにぎわっていた。どこかでちよっと食事を楽しんで、その後はお茶でもという感じ来たのだろうか。22時までやっているのは利用しやすいのだろう。遅い時間になってしまったインタビューに丁重に対応したいただいた店主の生田さんに感謝したい。


「miel cafe et the」
住所_札幌市中央区南2条西4丁目9−7丸福ビル2F(高田屋上)
営業時間_11:30-22:00 / 不定休
(※2007/8/25 現在は閉店)


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