REVIEW

映画レビュー「聯合艦隊司令長官 山本五十六」

2011.12.31

Yi

映画レビュー/
「聯合艦隊司令長官
山本五十六」(封切作品)

Story:太平洋戦争での日本海軍の山本五十六。あくまで開戦には反対だった聯合艦隊司令長官山本の生涯を描く。

● 山本五十六に当たりすぎる光。そこには影も。

毎年、仕事納めが終わると僕は街をあてもなくフラフラする。ソンビのように。12月31日のお昼ごろ今年は札幌ファクトリーに行きました。するとテナントはほとんど閉店。「ファクトリーは休業しております!」と実況放送をしたいくらいです。きっと1日から営業するのでつかの間のお休みなのかな。

個人的にはデパートとかは年末年始思いっきり休んでもらっていいと思う。働いている方々のことを考えれば。デパートが1/3まで閉店しても基本困らないのですけどねぇ。デパート好きの僕がいうのから間違いないです。昔はそんな感じだったでしょう。4日に福袋でいいんじゃない。買ったことないけど。

さて、ファクトリーはユナイテッドシネマをやっておりました。映画館についてはすいませんが年中無休でおねがいしたいです。いつでもいける場所であったほしい。いつまでも。さて、観る作品はミッションイッポシブルか迷うところですが、ここは大晦日は日本映画ということで本作となりました。お客さんは年配の方も結構いました。それはそうでしょう。

レビューの前に僕の立ち位置を説明しておくと、僕は現代史が好きで太平洋戦争の主要な海戦やそれを指揮した司令官や参謀の知識はあります。そのあたり知っていたほうがより楽しめる作品です。なくても大丈夫ですけどね。

説明として映画内で人物の説明のテロップを出すとか、ナレーションを加えるのがもっとあってもいいと思いました。ここは意見としてこだわりたい。なぜかといえば、一般的な戦争映画は、そんな司令部のお偉いさんの人物知識がなくても、名もない一兵隊のドラマを展開させて、誰が観ても感情移入できる軸も作ります。しかし、本作ではいわゆる、無理に戦場にかり出される「いち兵隊のストーリー」がほとんどありません。

基本は大日本帝国海軍という組織の一員であった山本の人物像が中心なんで、まわりをとりまく人物の説明が欲しかった。劇場で上映前に海軍の基本人物関係図を配ったほうがいいくらい。冗談ですが、そんなチラシがあったほうが本作をずっと楽しめると思うなぁ。パンフレットはいろいろ書いてあるのかしら。

山本と機動部隊司令 南雲の確執を中心に描いてましたが、宇垣参謀、源田参謀、黒島参謀のあたりももっと描いてくれると山本の立ち位置や、ミッドウェー作戦もひろがりがでたと思うのです。時間的に無理な話かなぁ、やっぱり。それにしても、阿部寛の山口多聞司令はルックスは全然違うけど雰囲気が出てた。山本の数少ない理解者として南雲と同じくらい描写されてたな。カッコ良かった。

本作では、いち兵隊のドラマも、山本をとりまく将官も描くのはアッサリすませて、山本の人物描写に完全に力点を置いてる。表現される山本は、戦争には反対、甘いもの好き、気取らない、誰にも優しい、視野も広いという人物像。つまり誰にでも愛される人物。

そんな明るい描写の中で、僕が暗に感じるは、軍人のトップとしては本当にこれで良かったのだろうか?、と思うところがある。例えば、最終的に現場にまかせてしまうところ、失敗者に対して、まったくその責めを問わないところ、これでいいのだろうか。

思うのは山本五十六は開戦が決まった時点から、大きな気持ちの転換があったのではないか。そこが大事な作戦中も将棋を指すというところが表しているのか。職務は全力で尽くす。でも、断固反対していた開戦が不回避になった時、開戦時にはどこか達観した気持だったのでではないか。

戦闘シーンは予想よりいい出来なんですが、あくまでドラマのを補佐する一要素という感じ。それだけで名シーンが成立してる訳でもない。ただ聯合艦隊が海を進むところや砲撃良かったなぁ。

逆に本作で山本五十六に興味を持った方は、関連書籍を読んでもらうといろいろ映画の中のシーンがわかってきていいかもしれない。

Text Shinichi Ishikawa / NUMERO DEUX


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