毎日の字間

2017.06.04映画の琴(コト)『スター・トレック ビヨンド 』

2017.06.04

startrek
『スター・トレック ビヨンド 』(2016年)

1960年代の傑作SFテレビシリーズ。「スター・トレック」その人気から劇場映画も作らている。本作は、オリジナルを新キャストで制作したリブート版の3作目。一作目は、新キャストによる導入編として及第点+アルファな仕上がり。そして、2作目はカンバーバッチという実力派が、ノリノリで敵役を熱演。新キャストの定着もあって、なかなかの傑作になったと思う。さて、問題は3作めの本作目である。以下、重要な内容に触れますのでご注意を。

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まず、結論からいうと、3作目の中で一番つまらなかったな、というのが素直な感想。なぜか、というところを書いていく。まず、スタートレックのキャスト以外の大きな魅力となっている主人公らが乗り込む宇宙船エンタープライズ号。これが早々にほぼ完全に破壊されてしまう。破壊される自体は別に悪くないし、リブート以外のシリーズでは何回かあった。でも、それは大活躍後のこと。本作のようにほとんど活躍しないまま破壊されてしまのはがっかり。やっぱり、エンタープライズ号は本作の「主人公」だし活躍を観たかった。また、その中でしか描けないキャストのドラマもあると思う。

次に本作は、宇宙船を失った結果、ほとんど場面は敵惑星の場面となる。これもなかなかアクションが中心で見応えがある。ただ、キャストがはなればなれになっていて、どうもテンポが良くない。分かれることによって、エピソードを分散させて見どころ作っている。でも、悪くはないのだけどそんなにも良くない。スポックとマッコイのエピソードもいい感じ。これも古くからのファンには楽しいけど、はじめて観た人には感じるものは少ない感じじゃないかな。

アクションは、CG等を駆使。きっと劇場で見ればかなり迫力があるかと思う。これが本作の最大の見せ場だと思う。つまり、スタートレックを知らない人にもしっかり楽しめるというのは本作のコンセプトか。

今回の悪役について。前作(カンバーバッチ)と比べるのは酷なんだけど、それにしても魅力に乏しい。ほとんどまるごとの造形メイクで、魅力ある悪役というのはなかなか難しい。よほど、ドラマを重ねなければ。それで、ラスト近くでまぁ、悪役なりの「理由」は明らかになる。それは、本作のテーマにもつながっているのもわかる。でも、なんか弱いよななぁ。キャラも動機づけも弱い。

そう、今回のテーマ。まあ、作品の緊張感を持たせるためか、カークとスポックに「今の仕事への疑問」を持たせている。これも僕には「えっ、もう飽きたの?」という感じで唐突だった。うーん、以上辛口でした。でも、リブートのキャストはとてもいいと思う。メカニックデザインや美術もやや過剰だけど悪くない。次回はぜひぜひ「エンタープライズ」の活躍を期待したいです。

ishikawa

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)


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