NUMERO DEUX REVIEW


さて、札幌は暑いです。
ポスターの炎につつまれたトム・クルーズも暑そうな、「ミッションイッポッシブル2」を観てレビューしてみました。




「ミッションイッポシブル2」(監督:ジョン・ウー)

本当におもしろいのか

予告は凄くカッコ良かった。トムクルーズの連続アクション。そして、大爆発の炎のなかに浮かび上がる「監督 ジョン・ウー」のクレジット!、最高にイカしてる。だが、しかし、結論からいうと、「アルマゲドン」で号泣し、「マトリックス」も劇場で2回観た僕も「M:I-2」を観て深夜の日劇を後にした気分は、トム・クルーズではなく、人生の落伍者のようなガッカリ気分であった。

まず、異様に地味なファーストシーンがよくない(トムの崖のぼりでないよ)僕は、なにかの予告編だと思いました。その後ちよっとアクションはありますが、イントロのパンチとしてはたいしたものではない。話しの流れは、よくいわれているように007シリーズのようなのだが、それも大好きな僕にとってはプラス要素のはずが、完全に勘違いなコピーをしている。007の魅力は「たいしたことないストーリにゴージャスなシーン」なのはずなのに、シーンのひとつひとつが異様にストイックで、アクション・シーンはたしかに美しいし、そこにジョン・ウーの美学があるのは、たしかに理解できるが、007ノリでそんなことをやると物語の弱さが目立ってしまい、なんかB級映画に見えてきてしまう。

例えば、ストイックでいくなら、敵と味方があまりにクリアーなストーリーはヤメて、ヒロインの性格をもっと敵味方不明にするとか、悪人のキャラクターとトム・クルーズとの関係を、掘り下げてみてはよかったのではないか。特に、あっという間にトム・クルーズにいいなり状態のヒロインもよくわからないし、もったいない。本作のトム・クルーズ&ジョン・ウーの、「アーティステックなアクション作品を作る」というのは、観ていてすごくわかるのだけど、それなら前に書いたように、脚本をもうすこしだけ考えたほうがいいと感じた。

text by Shincihi Ishikawa(NUMERO DEUX)










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