NUMERO DEUX UROTANGE

UROTANGE DISC JUL.2000


「洋楽って何を聴いたらいいのかわからない」、という方のためのガイド的な誌面作りがコンセプトで札幌市内のC D店など約50カ所以上に配布されているフリーペーパー「UROTANGE」(ウロタン)が、ライティングするディスクレビュー。このグループは、その他「週刊UROTANGE」というラジオ番組(ラジオ・カロス78.1MHz/金曜12:00より)も担当しています。









B.B.KING & ERIC CLAPTON / RIDING WITH THE KING

 ベストアルバムをヒットさせたのがまだ記憶に新しいクラプトンであるが、今度はB. B.キングとの共演である。まさしく夢の共演としか言いようがない。内容は文句のつけ ようのないブルースアルバム。意外にもアコースティックなサウンドは少なく、二人の エレキギターによるブルージーなフレーズのかけあいが満載である。歌声の間に入る、 クリーンでのびのあるギターサウンドが曲に緊張感を与える。ブルースに独特なスロー テンポの曲ばかりでもなく、アップテンポの曲もあり、二人のシャウトも聴ける。キン グの太い声とクラプトンのかすれながらもヴィブラートのかかった声はまさにブルース を歌うためのものである。ジャケットにもまた曳かれるものがある。車の運転席にはク ラプトン、助手席にフェンダーのストラトキャスター。後部座席にはキングとギブソン のレスポール。いい親父二人が不敵な笑みを浮かべている。キングはブルースの神様。 クラプトンはギターの神様。神様が二人そろってしまってはひざまずいて黙って聴くよ り他はないだろう。 (小西)

The Flaming Lips / The Soft Bulletin

 今年はどうしたものか、まだ6月だというのに何故だか暑い。毎年、ほんの少ししか 楽しめない北海道の夏だが、今年はいつもより長く楽しめそうだ。そんな暑い日に聴く 音楽。あなたなら何を聴きますか?スカやハードコアな感じの音楽で熱くなる人も多い でしょうが、僕は今年の夏はこのアルバムを聴いて過ごしたいと思ってます。昨冬に発 表されている今作はいままでの彼らのイメージとは変わり、1つの転機を迎えた純粋な ポップよりのロックアルバムに仕上がっている。陰鬱なメロディーと荒々しいドラム。 美しい旋律とレトロな感覚。無理があるようで暑苦しさを感じさせそうな取り合わせが 意外にもすがすがしい爽快感を生み出している。サマーソニック2000の出演も楽し みなところだが、いつもと違う夏にするために、もうさんざん聴きまくった人もそうで ない人もこのアルバムを聴き込んで、初秋の頃にはこの夏の思い出が一杯詰まったアル バムしてみたらいかが?(児玉) Number Girl / School Girk Distortional Addict
 真夏の最中、自室に籠っている。流れ落ちる汗をTシャツの袖でぬぐいながら、じり じり・じりじり〜ナンバーガールは95年結成、98年に福岡から上京してきたバンド である(平均年齢25歳)一聴して耳から胸に突き刺さってくるのは轟音ギター。カウ ントから始まって、フロントマン向井秀徳と田淵ひさ子(今を時めく椎名林檎作品にも 参加)の激しいディストーションに、アヒト・イナザワの雷鳴ドラムと中尾憲太郎の猛 追ベースが絡む「赤いキセツ到来告げて今、俺の前にある」(・透明少女)文学さえ香 る向井ワールドと鉄砲水の如く流れ出るサウンドに、昨99年夏の心象を呼び戻される (ライジング・サン抜擢も強烈だった)現在は新しいシングル「URBAN GUITAR SAYONARA」が発売中で、イントロから向井のピアノで期待と妄想が膨む。来たる7/19には1年振りの本格アルバム『SAPPUKEI』が登場、8/29ベッシーホール・ライブも“進化”が楽しみ(玉手)

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