コーネリアス３月にDVDをリリース。良質のビジュアルとロックなツアー

コーネリアス/小山田圭吾に取材をした時、その中で「特に趣味はないんで」
という回答が印象に残っている。要するに「好きなこと＝仕事」となってい
るからだろう。また、そういう素直な言い方から素顔は素朴で実直なアーティ
ストという印象を持った。

新作リリースごとに新しい展開をみせてくれるコーネリアス。それらは緻密
な計算の結果というより、直感を大切にして、それをブレなく作品を作り上
げるタイプのアーティストなんじゃないかな、と僕は感じた。３月１９日に
発売されるコーネリアスのＤＶＤのサンプルが届いたので紹介します。

CORNELIUS
"SENSURROUND" (WPBL-90105) 

最新アルバム「Sensuous」のアルバム全曲のミュージック・ヴィデオ集。
アルバム全曲にヴィデオがあるというのは、かなり珍しい。コーネリアス
のサウンド以外のアートワークについての強いこだわりを感じさせる。
　
ＴＶプログラム等でしか観ることができなかった映像が、パッケージされ
自宅の好きな時間に楽しめるのは素直に嬉しいこと。映像の監督は
辻川幸一郎、高木正勝、groovisions という国内の映像クリエイターの
押さえるべきセンスの良い人選。映像のトーンも曲ごとに違った凝ったもの
楽しい。
 
映像を観ていると音楽と映像の関係が、等価に絡み合っており。ミュージッ
ク・クリップというよりアート系の「ショート・ムービー」のような魅力を
放っている。












CORNELIUS
"from Nkameguro to Everywhere tour ’02-’04"（WPBL-90106） 

2006年のアルバム「ポイント」のリリースに伴う国内外ツアーの様子を
収めたライブＤＶＤ。本アルバムはシャープに研ぎ澄まされたエレクトロ
ニクス＆ギターサウンドの傑作。ヴォーカルも楽器的に使用され、実験
的な音作りも感じさせる。
　
しかしながら無菌室で作られたような内向的な音作りではなく、全体のトー
ンはロック的でカッコ良い作品。

本ライブＤＶＤでは、ライブ会場の大型のスクリーンがフルに活用されたビ
ジュアルが見どころ。そして、時にはステージの中心でギターを振り上げる
小山田圭吾のロックな肉体感も魅力。コーネリアスには今の時代の「ロック」
だと観て思った。



MoreInformation

CORNELIUSウェブサイト
http://www.cornelius-sound.com/

CD、DVDをリリースしているレコード会社ワーナーのサイト
http://wmg.jp/artist/cornelius/