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NEWS No.17058-4「堀内まゆみ 手のインプロヴィゼーション(即興)」

2017.12.10

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みなさんは「Pepper」を知っているだろうか?ソフトバンクショップで販売されている人型ロボットである。小学生低学年くらいの身長があり、存在感ある。お店での待ち時間、僕は「彼」に相手にしてもらう。彼との会話で、独特のカン高い声の次に印象に残るのは「手」である。そこは他の部分に比べて声とともに精巧な動きをする。顔は固定なのに「手」が会話をサポートする表現方法として用意されている。なにかを持つための道具としての手ではない。表現するための手なのだ。

堀内まゆみは、赤ちゃんからお年寄りまで誰でも踊れる「コミュニティダンス」に興味を持ち、身体感覚・ことば・コミュニケーションを通じた作品づくりを、舞台やパフォーマンス、映像、ワークショップを開催して模索している。本作品では、0歳〜92歳まで老若男女56人の方々に手を動かしてもらい、それをカメラに収めた手のインプロヴィゼーション(即興)が12のディスプレイに繰り返し表示されている。

そこにあるのは「手」だけだ。でも、なんとその表情が豊かのことだろう。なんとも愛しくもあり、意図していることを想像したくなる。話は少しズレるけど、手に対してフェティシズムを感じる人もいると聞く。そういったことも、こうした手だけ切り取った場面を見ている、その気持もわかってくるようだった。

堀内まゆみが着目した「手」の持つ表現は、コミュニケーションとアートを考えさせる大きなテーマだと僕は思った。僕はいつも自分の手から、何を発信しているのだろうか。それを考えることが大切なのだ。それを気がつかせてくれる作品だった。

ishikawa

Text by  メディアリサーチャー石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

「JR TOWER ARTBOX  堀内まゆみ 手の手のインプロヴィゼーション(即興)」
会期 : 2017年9月1日(金)~2017年11月30日(木)
会場:JRタワー1階東コンコース(JR札幌駅直結)

 

 

 

NEWS

NEWS No.17057-3「ワビサビ展 『HERE MAN』」

2017.12.09

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わからない楽しさ。
アートにはそれがある。

感覚の話。生きていると「わからない」ことがつらいことがある。
世の中には「わかること」と「わからないこと」があるのだ。まずは、このふたつがあることを認めて、指先に置いたシーソーのように、バランスをとることが大切だと思う。そのシーソーにのっているのは実は自分なのだ。そこから落ちた先は底知れぬ闇なのだ。あくまで、それが行動や感情を意味する時。生きることはシリアスなこと。

でも、「わからないこと」に気軽に付き合う方法もある。僕はそれは「アート」だと思っている。そして、世の中に完璧にわからないこと、というのは僕は少ないとと考える。その点は「わからない」という全否定ではなく「曖昧」と言い換えられると思う。アートの「曖昧」は、魅力だしどこまでも安全だ。曖昧の感覚を楽しむの楽しいことだ。

ワビサビは1999年札幌で結成。工藤“ワビ”良平と中西“サビ”一志によるユニット。グラフィックデザイン、オブジェ、映像、インテリア等、多方面の作品を発表。国内外で受賞歴がある。ひとことでは説明しきれない、オリジナルの作品をコンスタントに作り続けている。

本展示では、さまざまな「顔」を原型がわからないほどデジタル技術で加工。それをキャンパスに印刷という特殊な技法で、アナログっぽい質感が魅力になっている。顔という、もっとも「個性」があらわれるものが変形して、匿名的な表現になっているのがユニーク。「曖昧」な魅力がたっぷり楽しめる。安全なミステリアスを見てみよう。しかも壁に飾れる。

そして、世の中が少し生きやすくなる。

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Text by  メディアリサーチャー石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

ワビサビ展 「HERE MAN」 
会期:2017年12月1日(金)〜28日(木)
時間:11:00~19:00
休廊:月・火曜日
会場:クラークギャラリー+SHIFT
住所:札幌市中央区南3条東2丁目6 MUSEUM 2階
TEL:011-596-7752

http://www.clarkgallery.co.jp

 

NEWS

NEWS No.17056-2「『好き』はどこから生まれてくるのか?-芸術・文化の入り口を探る-」

2017.12.05

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▲「スキドコ プロジェクト」ウェブサイト

「好きはどこから生まれてくるのか?-芸術・文化の入り口を探る-」
(通称:スキドコ)プロジェクト
現在、ウェブアンケートとインタビューを実施中。プレゼント(抽選)もある。

 

「好き」はどこからくるのか?

「好き」というのは僕達の中で、シンプルで、そして最も大切な感情ではないだろうか。「好き」は雑談というレベルでも哲学としても語ることができる。そして、芸術や文化の分野でも当然ある大きな問題だ。「このアーティストが好き」「この文化が好き」。僕はは何の疑問もなく、自然に口にする。心からそう思っている。では、それはどこから来たのだろう? 簡単に答えられることもあるし、言葉につまるものもある。

 

▼「好き」を解明する、札幌発のユニークな企画が
  ウェブアンケートと対面インタビューを実施中

「好きはどこから生まれてくるのか?-芸術・文化の入り口を探る-」(通称:スキドコ)プロジェクトは、札幌を中心にフリーランスでPRの仕事をおこなっている山岸奈津子の個人プロジェクト。本企画は、これによって具体的になにかのPRにつなげるものではない。だから、とってもアカデミックな試みであって、実に興味深いものだ。この企画が生まれたのは、札幌駅前通まちづくり会社が開催しているアートマネジメントやまちづくりについて講座「Think School」より。そこの最終課題にて企画立案、優秀賞をもらいプロジェクトが開始された。

具体的なプロジェクトの内容は、ウェブサイトからのアンケート及び、インタビューによってリポートの作成。そして、来年春には札幌駅前のテナントビル、赤レンガテラス5Fにあるギャラリー「テラス計画」にて「好きはどこから生まれてくるのか? ー芸術・文化の入り口を探るー」展覧会(仮)」を開催予定。この展覧会では、リサーチと分析結果による仮説、アーティストとの協働による作品の展示を行い、ワークショップ等も予定されている。

多くの人に参加して欲しいプロジエクトである、僕自身、先日ウェブのアンケートをおこない、インタビューを札幌駅近くのカフェでしてもらった。参考にその体験を書いて行こう。


▼ ウェブアンケート
アンケートで自分の「好き」を考える。

ウェブアンケートは、まずは実際にやってもらうのが一番いいと思う。30分もあえばできる感じかな。平日の夕食後にやってみた。最初は自分の性別、年齢、職業など一般的なことから始まって、自分の好きな芸術分野、そして自分が「好き」になるきっかけが質問されていく。進むにつれて深く考えさせる質問が続く。少し悩む。でも、基本的に選択式なので、答えられない、ということはないだろう。このアンケートに答えることは自分の「好き」の「ルーツ」と「その意味」を考えるユニークな体験になる。興味があるなら、ぜひやってみて欲しい。

▼インタビューをしてもらう。
   まるでカウンセリングのような時間。

ウェブのアンケートだけではなく、インタビューも希望する方は、アンケートの最後のほうに、その希望と連絡先を記入する形になっている。選ばれた方は連絡がいく仕組み。インタビュー実施が決まれば、メールで山岸さんと具体的な日時を打ち合わせて、お会いする。僕は週末の午後、札幌駅の近くのカフェでおこなった。茶を頼み、雑談を少ししてインタビューが開始される。まずは、山岸さんはとってもお話ししやすい方などで安心して欲しい。これは試験でもなんでもない。リラックスして話せばいいと思う。大切なのは正直に自分の言葉で話すことだと思う。

もう、少し書くとインタビュー事前の心構えについては、ウェブのアンケートにある「自分の好きなもの」そして「好きになってきっかけ」をよりたくさん思い出しておいておけばいい。インタビュー後の感想は、通常のインタビューよりずっと自分の内面や過去に向き合うことがあって、なんか山岸さんとのお話はカウセリングな感じもする。実におもしろい体験だった。雑談も含めて2時間を超えた。インタビューする立場で考ると、なかなか難しいテーマだと思うけど、いったいどんな答えが出てくるのかワクワクする部分はあるかと思う。また、普遍性を捉えられるか、という部分でも大変興味深い。まさに研究のリサーチだと思う。

最後に、興味があれば、
ぜひ、やってみよう。

ぜひ、あなたも興味があれば、本企画のウェブアンケートを気軽にやってみてほしい。そして、よければインタビューも希望してみよう。自分の芸術や文化に関する「内面」が覗ける機械になるかと思う。本プロジエクトについては、またなにかあればニュースに書きたいと思う。

ishikawa

Text by  メディアリサーチャー石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

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