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NEWS No.17025「Yamaoka / Short Flims For Long Days」

2017.05.07

Yamaoka Short Flims For Long Days

現実と嘘の違いはなんだろうか?
それは実は大きな問題ではないかもしれない。結局、自分が「どう」感じたことが一番大事なんだ。現実でも自分がなにも「感じなければ」嘘となる。現実でなくても何かを「感じれば」それはリアルになるのだ。それを前提として…僕は自分の(ノン)フィクションの中に入っていく。それはまるで映画のように。

そう、僕の一日は、まるで短編映画の寄せ集めだ。アート系もあり、笑えるのもある。オチがないのもある。人生は映画的というより映画だ。角膜がスクリーン。映像は3D。座席はあったり、なかったり。そして、一日の終わりベッドに入る。目を閉じた時がラストシーンとなる。エンドクレジットはなし。といっても、夢というもうひとつの映画館に出かけることになる。

北海道を拠点に20年以上のキャリアを重ねるテクノ・ユニットYAMAOKA。国内でのライブPAや、国内外のレーベルにて12インチは31枚、アルバムは23枚。コンピレーションの参加も多数という、その長い活動歴にキチンとむきあった密度の高いクリエイティブを発信している。2016年12月に CDアルバム 「SHORT FILMS FOR LONG DAY」” がオランダのDATABLOEMからリリースされた。2枚組 で21曲収録。聴き応えのあるアルバムだ。

テクノのインストアルバム、というと馴染みのない人多いと思う。でも、そこはひとつの音楽のアルバムとして楽しんでほしい。本作はアッパーなクラブサウンドとは違うし、静粛なアンビエントとも異なる、静かながら躍動感のある曲が揃ってる。本作の音色の中にあるオリエンタルな味は僕達に馴染みやすい。そして、例えるなら、クールだが冷徹ではない。ヘッドフォンで聴いて歩く、または車でかけてドライブする。そうすると本アルバムは目に入る景色に実に馴染む。都市でも自然にも。それは、僕の映画な人生に彩りをあたえてくれる。このアルバムはまるで、自分の人生のサウンドトラックになると思う。

テクノのイメージはインダストリアルとだけとは限らない。僕達の生活は、いつのまにかすごいテクノだ。だって、スマートフォンというテクノロジーの塊を身に着けて生活しているのだから。

Text by アート・メディアライター  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

Yamaoka : short films for long days (2cd)
DATABLOEM /  Release Year 2016
21 Tracks, 140 Minutes  / 2 CD’s in Two CD Digifile

http://techno-yamaoka.seesaa.net
http://databloem.com/home/1107-yamaoka-short-films-for-long-days-2cd.html
https://soundcloud.com/atabloem/yamaoka-short-films-for-long-days-preview

 

 

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NEWS No.17025「近所のホテルは旅になる01『札幌クラッセホテル』」

2017.05.03

クラッセ

名称:札幌クラッセホテル
所在地:札幌市中央区南1条西7丁目1-2
http://sapporo.classe-hotel.com/

身近なホテルを楽しむということ。
「近所のホテルは旅になる01『札幌クラッセホテル』」

まず、毎回同じなリード文

ホテルというと、遠出、すなわち旅行で利用する人が多いと思う。僕もそうだ。ただし、時々、なんとなく気分転換のために近所のホテル利用することがある。山や海に行くようにホテルにいくのだ。ホテルがあって海や山があるのではない。ただ「ホテルに滞在することを」楽しむ。そんな体験を紹介していこうと思う。

こんな行動のキッカケは携帯(今ならスマートフォン)のインターネット機能で、ホテル予約サービスができたことが大きい。暇な時に、ネットでホテルを検索する。するとオフシーズンはかなり安い部屋をみつけることができる。

もちろん、そういったプランは限定なので、必ずしも取れるとは限らない。そこはゲーム感覚で、取れればラッキーだと思う。予約ができたら準備をする。シンプルでいい。着替えは下着だけ。MacBook、充電器、ノート、筆記具。そして、本。大きめのディバッグにほうりこむ。そして、僕は「気分変えるために」ホテルに向かう。

いつも同じなリードはここでおしまい。

今回紹介するのは、
札幌クラッセホテル

本ホテルは、大通公園から近い。ビルの立ち並ぶ中の街中のホテル。まわりは建物群。そのためリゾートな雰囲気は少なめですが、札幌の「街」を楽しみたい人にはいい宿だと思う。近くに東急ハンズがあり、パルコや札幌三越にも近い。札幌在住な人には、週末よく買い物に出かけるエリアで泊まる感覚だと思う。

ホテルの中に入ってみよう。こうした街中にあるホテルの特徴として、エントランス、ロビー等の共用スペースは狭い。でも、この「狭さ」が隠れ家的で僕はこの雰囲気も好きです。映画で主人公が潜む場所みたい。部屋はウェブで2016年リニューアルをアナウスされているが、適度な古い感じはします。でも、僕には問題は感じられませんでした。古くても、水回りに清潔感があって機能すれば満足。あと、MacBookを置いて仕事ができるスペースがあればいいのです。

本ホテルで一番好きなのは、フロントに隣接してあるラウンジ。24時間使える無料のスペースです。狭めですが、複数のソファ席に加えてテーブル席があるのが珍しい。ヨーロッパ的な内装で薄暗い雰囲気が素敵。魅力的な空間なのですが、利用者がほとんどいない。チェックインやアウトの時間に利用している人はいますが、その程度。僕のように、深夜や早朝に利用している人は少ない。でも、それがいい。僕は何冊かの持参した本を持って、ここのソファに沈む。天井が低めで薄暗い空間なのだけど、そこがいい。宿泊客に珈琲のサービスがあるので、それを飲みながら過ごしした。近所のホテルに行きませんか?

   ishikawa
Text by アート・メディアライター  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX

 

 

 

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NEWS No.17024「ART BOX 東方悠平『ファッション/Fashion』」

2017.04.29

artbox

プレミアム・フライデー。今、消費を高めようという政策がある。僕はそれについて、政治的にどうこう言う気もないし知識もない。ただ、肌感覚として今の「消費」とは何だろう、と考えることがある。消費はマジック・キーではなくなってきている。僕はバブルの時代も経験している。その時代の空気感もわかるつもりだ。バブルは「消費」がみんなが幸せになるマジック・キーであり、カッコ良かった。お金をたくさん出して、ブランド力のあるもの買ったり、お金のかかった飲食の空間を楽しむ…こういうことが世間一般的に肯定されていた時代。なぜ、肯定できたか。楽観的になれる収入があり、単純にトレンドを消費することが快楽だったのだ。

繰り返そう。なぜ、そういう行動をするかといえば、つまり、お金を使うことが「幸せ」に直結していた。それは今でも有効なんだけど、そこに新しい価値観が加わったと思う。それは「お金を使わない幸せ」ということ。つまり現在は「お金を使う幸せ+お金を使わない幸せ」という相反する2つのファクターが、世間の一般の肌感覚になっている。だから「新たな要因=お金を使わない幸せ」によって消費は落ち込んでいくの。 なんて書きながら、消費や所有にこだわる自分もいる。なぜなら、どうがんばっても、この2つを完全否定して生きることはできない。

東方 悠平(Yuhei HIGASHIKATA)は1982年 札幌生まれ。 2006年 北海道教育大学札幌校 芸術文化課程美術コース 金属工芸研究室 卒業。 2008年 筑波大学大学院修士課程 芸術研究科 総合造形コース 修了。 2010年 第13回 岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)展。 2011年 「神戸ビエンナーレ2011」(奨励賞)(しおさい公園/神戸) 2014年 「すすきの夜のトリエンナーレ2014―コインの裏」(札幌)。 2016年 プロジェクト「てんぐバックスカフェ」 (KIITOアーティストインレジデンス2016/神戸)。見慣れたイメージをモチーフに、それぞれの意味や文脈を、ユーモアを交えて組み変えるような作品づくりやアートプロジェクトをおこなっている。

東方 悠平の本作品には、一見、アヴァンギャルドだが「消費社会」の混沌が絶妙に表現されている。見ていると「そんなはずがない」が「そうだ」に感想が変化する。そう自分の生活を抽象化してみる。すると本作品のような混沌がリアルに感じてくるのだ。そう、僕達の生活は想像以上にビビットなのだ。実は灰色の人生じゃない。合成物質の派手さ。ただ、それを変えていきたいと思う。どうすれば?

まず、このカオスを受け入れて、そこから自分を修正していくのがいい。修正の方法として、今はいろんな選択肢が生まれてる。例えば「消費しないための消費=エコロジー」「所有しないで使う=シェアカルチャー」。それらをやりやすくするためのツール。それは、インターネット。まずは意識を切り替えることが一番大切だ。

「お金をつかうこと」より「お金を使わない」ことを考えたい。それじゃあ資本主義経済がシュリンク(縮小)しないかって? 違うと思う。この思想のいきつく先は「品質の良いものにお金をかける」「より良いサービスにはお金を払う」というところにたどり着く。エコロジーやシェアカルチャーを大きく支えるには、実はお金がかかる。でも、いいじゃん。そういうお金の使い方。僕達は消費からは逃れられない。だから「消費」の質を変えるのだ。

具体的にはどうすれば?そんなに難しく考えることはない。いきなり活動家になれ、という話じゃない。自分のライフスタイルを考えてみる。そして、それに見合わった消費をするのだ。そして、ブランド力じゃなくて、品質の良い、長持ちをするようなモノを買おう。そして、それは新品じゃなくてもいい。そしてモノに愛着を持とう。自分にとって本当にいい気持ちの良い体験のためにお金を使おう。有名な店舗やスポットがすべてじゃない。つまり、すべては「自分を考える」ことからはじめるのだ。思考にはお金がかからない。すぐできる。「ART BOX 東方悠平『ファッション/Fashion』」には、新しい価値観のための警告とヒントがある。そして、ポップなところが気に入っている。あかるい未来を考えよう。

Ps.新しい消費には「身近なアート作品を買ってみる」というのもすごくいい。気に入ったアート作品はいつまでも、あなたを気持ちよくさせてくれる。

ishikawa

Text by アート・メディアライター  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

「ART BOX 東方悠平『ファッション/Fashion』」
期 間:2017年3月1日(水)~2017年5月31日(水)
会 場:ART BOX(JRタワー1階 東コンコース)

 

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