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REPORT

「モリヒコ」がなかったら…

2020.02.11

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MORIHICO.CEOでありアートディレクター市川草介氏は珈琲を愛する。そして常に「準備」ができてる人だ。それは「居心地のいい空間のアイディア」のこと。だから素早く動ける。「森彦」が「MORIHICO.」となり、カフェの展開、レストラン、ホテル、他空間のディレクションなど休むことのないスピード感は、そのシンプルに深い心情に集約できる。効率の人ではなく魅力的な非合理も愛せる人でもある。だから空間が光る。共有したいひとである。だから人が集まる。本の内容は、プロフィール、1号店誕生から現在までの成り立ち、写真を使ってのカフェの美意識のコトバ、そして世界的な視点でのカフェビジネスについて読みやすく書かれている。カフェについての読み物としてもおもしろいし、分野を超えて愛される「なにか」をつくりたい、という人にもおすすめしたい。

市川草介著『カフェがなくなったら・・・』
【発売元】現代書林
【仕様】四六判ソフトカバー200ページ(内96ページはカラー)

以下のMORIHICO.のオンラライン・ショップなどで購入できます。
https://morihiko-ec.shop-pro.jp/?pid=145653556

 


Text by  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)
メディアづくり まちづくり ひとづくり  をテーマに活動中。

プロフィール:https://about.me/shinichi_ishikawa
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REPORT

社会は変わ(え)るか?アートコミニュケーター

2020.02.09

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社会は変わ(え)るか?アートコミニュケーター

今の時代。テレビ、そしてネットの普及で、
情報の不平等は解消されつつあるように思える。

でも文化やアートの情報は、それが生かされることなく
通りすぎるのことも多いのではないだろうか。

そうなると、
情報は最初から存在しないと同じ。
なぜ、そうなるのかというと情報があっても、
「情報」と「自分」との関わり合いを見出せないからかもしれない。

それを解決するひとつの方法、
これからは人が「媒体」となること。
アートコミニュケーターを紹介しよう。

今回紹介する「アートコミニュケーター」(以下AC)とは、美術館等の文化施設で活動する公募のボランティア。単なる施設の展示の説明や広報のお手伝いだけではなく、利用者と深く交流し、いっしょに考えていく。

さらには自主企画もおこない、施設の中だけではなく視線を外にまでむけて社会とつながり、アートを介して人と作品、人と人をつなげていく社会の「プレイヤー」(能動的に活動する人)として活躍することが期待されるのがACなのだ。

2018年に開館した札幌市の文化拠点施設「札幌市民交流プラザ」。その中にあるSCARTS(札幌文化芸術交流センター)では開設当初から「SCARTSアートコミニュケーター」としてAC事業に着手。

第1期ACはもう既に展示のサポート、展示会の感想などの情報発信、自分たちのアイディアによる自主企画など、活動を通して人とつながるプレイヤーとして活躍中。

全国的にはAC事業に取り組んでいる文化施設はまだ少ない。国内では東京のほかまだ数カ所だという。長い人生、多様な生き方急速に進んでいく社会の中で、アート役割、人とのつながりから必要とされる事業だと思う。

現在、第2期のACを現在募集中。任期は1年更新で3年間の任期。定員は20名。書類選考と面接によって決定される。アートに興味があれば年齢や学歴、経験は不問。選ばれると15回の講座を受講してもらいながら活動を開始することになる。

説明会に
行ってきた

日曜午後に開催された募集説明会。会場はSCARTS近くのイベントスペース。開始少し前行ってみると受付のスタッフが暖かく迎えてくれた。会場内は定員80名ほどの広さ。僕が入って時点で7割程度は埋まったいた。客層を見てみると年代は広く、性別は女性が多い印象、

説明会は3部構成。まず事業の母体であるSCARTSのスタッフによるACについての基本的な説明。そして、次にトークセッション1として1期生の普段はサラリーマンという朝日泰輔さんと、福祉施設で働きながら子育て中の山際愛さんが登場して活動の内容と感想を楽しく話してくれた。

難しいアートの話はなく、
自分たち目線のアートとの関わり方の話が楽しい。

セッション2では東京でAC事業をおこなっている東京藝術大学特任准教授伊藤矢氏と、樋泉綾子さん(SCARTSキュレーター)との間でさらに深い話がされる。興味深く耳を傾ける。

その中で一番印象に残っているのが「文化縁」という言葉。これは「地縁」「血縁」というつながりコミニュティが失われていく中で、アートコミニュケーターが文化という「縁」で人をつなげていって、社会に良質のコミニュティを作っていく。

つまり、アートコミニュケーターとは、単にアート施設のお手伝いという訳ではなく、アート専門家ではない、ごく普通の市民視線をもってアートを広めていって、同時に社会も作っていく存在なのだ。

会場に居た人になぜ、
アートコミニュケーターに興味を持ったか聞いてみた。

50代の女性は「私は今勤め人だが、もうすぐ定年となる。
すると職場というつながりはなくなってしまう。
そのため、職場という関係以外のつながりが欲しかった」
と話してくれた。

70代の男性は「自分はもう仕事はリタイアして、
現在の美術館のボランティアをしている。
そこからされに活動の幅を広めてみたくて説明会に来た」と語ってくれた。

偶然だと思うが、この2人の理由は、
大部分の方の訳ではないだろうか。
僕の説明会の感想は以下の2行に集約できる。

アートコミニュケーターは、アートを愛し
社会をつくる人である。
そして、やさしい人たちである。

「SCARTSアートコミニュケーター2期生募集」の応募締め切りは
2020年2月24日まで、興味のある方は以下の「SCARTSアートコミニュケーター2期生募集」をよく読んで応募して欲しい。書類選考と面接によって決められる。

https://www.sapporo-community-plaza.jp/artcommunicator.php?fbclid=IwAR2EHWoRDuG97hlyaW1_5BtcV2EceJim-ELlFZeqA_Vfyqu8FWi0sHly6Ks
「SCARTSアートコミニュケーター2期生募集」
2020年2月8日(土) 14:00~16:30
道新プラザDO-BOX(札幌市中央区大通西3丁目)


Text by  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)
メディアづくり まちづくり ひとづくり  をテーマに活動中。

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REPORT

日曜の昼。校内で生徒と大人が部活を話す。

2020.02.04

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ワークショップって何だ?
「気づき」って何だ?

昨年から、中高生との関係したプロジェクトに関わっていて、楽しい。そこで思うのは、中高生とは大人である。彼らとは大人として接しなければならない。

彼らと接していて、
ワークショップってあらためて何だろう?
僕はその疑問について、少しわかった気がするのだ。

その日、僕は学校を目指していた。幌別駅から、まっすぐ歩いていく。足元は氷せ少し悪いが遠くには山が見えて気持ちがいい。途中にあったスーパーで差し入れのお菓子を買う。それから10分ほど歩くと北海道立明日中等教育学校に着いた。来校者入口から入り、名簿の記入をして来校証を頭から下げる。日曜だが構内には生徒らのを目にする。部活動に来ているのだ。すれちがうと彼らは必ず挨拶をしてくれる。いい学校だ。

目指すのは多目的室。その部屋の向かいじは図書室があり、少しザワザワしていた。どうやら図書局が活動している、

ここの太田念先生のお誘いにより、僕のまちづくり活動にとてもお世話になっている学校。昨年夏、生徒の自主学習、探求についての相談をやらせてもらったり、探求のための「取材」のワークショップの授業を80名くらいの生徒の前で2コマもやらせていただいて、とてもお世話になってている。

さて、本題にいこうこの学校の日曜日の13時から、夕方まで中高校生と大人が「部活」をテーマに話し合うイベントが開催された。

画したのは本学の2人生徒。もともとは本学の生徒だけで放課後に部活の悩みなどをみんなで考えたい有志が10人ほどが、文系体育系のワクを超えて意見を交換する場だったそうだ。この話を聞いて最初びっくりした。高校生くらいで、授業でも部活でも、生徒会でもない(つまり義務でも、指示もでもない)集まりを企画するという発想が僕にあっただろうか! いやない。大学くらいからだ。

この彼ら集まりが、私も制作に参加した昨年秋に開催した中高生と「仕事」について考えるワークショップ「ちょビット学べるchobitcafe」(19.9.15)本輪西ファミリークリニックで開催)のメンバーと協働して大人も交えた形になったのが本日のワークショップである。

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イベントタイトルは「話そう!ひろがれ!自分たちごとアンテナ!」。「自分たちごと」とは、「自分ごと」でもなく「他人ごと」でもない、仲間とのより良い関係性をつくる目的の意味をこめられている。これに、今回のテーマとして、〜学生×大人で部活のコトを面白真面目に話してみよう〜」というサブタイトルがつけられ、部活について話し合う場となった。

今回の参加人数は、生徒と大人が合わせて17名。会場は、学校の多目的室。プロジェクターがあり、可動性のある長テーブルのある部屋である。普通の教室の倍近い広さがあり、その半分を使って今回の会場とした。生徒と大人のスタッフは11:30に集まり、会場設営や最終的な打ち合わせをおこなう。机と長机を組み合わせて4つのグループをつくる。テーブルにはそれぞれど動物の名称がつけられていて、机上に自由にメモできる模造紙と、付箋やマジックをおく。模造紙には動物のイラストが手書きで書いてる。こういう遊び心を大事で、参加者が書くハードルを低くするね。息抜き用のお菓子もおく。

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壇上にはプロジェクター。これはホワイトボードと一体化した単焦点型で、ボードに映像を投射するほか、ボードに書いた内容もパソコンに記録化する機能もあるということだ。自分の高校時代は天井に大きなプロジクターがあるくらいだってので、驚く。そして、これを使って生徒2人が作ったパワーポイントのスライドで、ワークショップを進行するというだから、そこに驚かないといけないね。驚くのはパワーポイントというソフトが生徒が使えるという環境ではなくて、実際にそれを使ってワークショップをやろうとする彼らの心意気なのだ。

設営が終わり、本日の進行表で役割を打ち合わせ、合間に持参したランチを。僕はこういう時のランチを決めてる。ペットボトルのミネラルウォーターに、カロリーメイト、そしてサンドイッチ。どんな状況でも食べられて、残すことも可能な組み合わせ。カロリーメイトの食事ぽく同時にお菓子ぽいとこが気にっている。気分で味わうことができる。イベント当日は気を使うことが多いから、食事を決めておきたほうが楽だ。ほかにも使うバッグなども決めている。そのほうがミスが減らせる。カロリーメイトの唯一の欠点は、食べているとポロポロと粉末状にこぼれること。会場を汚してはいけない。溢れたら箱にでも入れておく。

13時の少し前にはちらほら参加者が集まってくる。向かい図書室から、先生と生徒が来て、太田先生のとこに「図書局が、お祝いでクラッカーなどを使うので少し騒がしくなるかもしれない」という連絡を丁寧に受けていた。素晴らしい。先生だけではなく生徒も来ているのがいい。世の中にはこういった事前のやりとりが大切なのを生徒に学ばせるために生徒も同行させたのだろうね。良い場面が見られた。参加者は決められたグループに誘導されるので、スムーズに着席。

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13時予定通りスタート。主催の2人が登壇し、挨拶。3部構成のワークショップが4つのグループでスタートした。3部構成の内容はシンプル。第1セッションが自己紹介と、部活の問題点について、第2セッションが理想のリーダー(部長)やフォロワー(部員)について、1の問題点をふまえて話し合いをおこなう。ここで、他のグループを見学できる休憩を挟んで、第3セッションでは、問題を、解決する方法の話し合いがおこなわれた。

テーブルの上の白紙の模造紙や、付箋、マジックは、テーマやいいアイディアが出た時、付箋にメモしたり、付箋を模造紙に貼ってみて、関係性を考えてみたりすることができる。これらのツールの使い方は自由である。

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自分のグループででも雰囲気や感想を書いていくと、構成は生徒(高校生)、社会人2人(僕も含めて)、大学生という構成であった。そして、自己紹介の中で、高校生に部活の中にわりと急がないといけない悩みあって、そのひとつがテーマとして、最後まで展開していった。机上のツールについては、アイディアを付箋に書く、というあたりで模造紙の活用まではいかなかった。

その悩みについて具体的な内容がここでは書かないでおこう。なぜなら、校内のある意味プライベートなところを含む問題なのでネットで書くのはふさわしくない。それに、ここでそれを論じてしまうと、その問題に引っ張られて、今回のワークショップそのものの魅力が伝わらないような気がするのだ。それに他の問題に応用できる記事にもならない。

ここで、伝えたいのはワークショップから導き出されるのは必ずしも結論ではないといういことだ。一番大切なのはプロセスと会話であり、その太さが問題となる。

そして、そして付箋。
付箋が口から、空気へ飛んだ言葉を捕まえる。

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「相手のことを思いやり」ながら「話し合いを重ねる」ということだ。
今回はそんな想いを感じた。

こう書いてみると、ぼんやりとした印象だが。では自分でそれができてるかといえば、そうとはいえない。ワークショップというのは「気づき」が大切だという。正直にいうと、それについて僕は今まで、理解が浅かった。「気づき、がどうしたのだ?気がついて、どうするのだ」と結論ばかり考えていた。

単なる知識の知る、知らないの問題だと思っていた。でも、今回わかった。ワークショップでは「気づき」自体をひとつの自分の中のエピソードとしてとらえ、考えていくというのが大事なのだ。物語としてとらえるということだ。そして、その物語を他者と共有して、その感想を語り合う行為と似ていると思った。そのうえでの「こういしたいね」という「想い」をしていく。

ワークショップと、クリエイティヴとは、似ているけど違う。僕はクリエイティヴとは速さと、細かさ、しっかりとした結論が必要だと思う。ワークショップとは、遅くても多様性、細かさより本質、結論というより理想を生み出す。理想を話してもいいじゃないか。
そこから、クリエイティヴが生まれる素地になるのもたしかなのだ。
Text by  石 川 伸 一    NUMERO DEUX

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話そう!ひろがれ!自分たちごとアンテナ!
〜学生×大人で部活のコトを面白真面目に話してみよう〜
主催 生徒:舛田翔陽 石山勇太郎
大人スタッフ:太田念(教員)・加藤あゆみ(室蘭ハタモクcafe)
石川伸一(NUMERO DEUX)・富田理哉(医師)
日時:1月26日(日)13:00-15:00
会場:北海道立明日中等教育学校(北海道登別市片倉町5)

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