デザイン誌「アイデア」によるD&DEPARTMENT特集号が8月10日に発行された。それを記念して、D&DEPARTMENT PROJECT札幌店にてアイデア展とアイデア編集長の室賀清徳氏を招いて、D&DEPARTMENT札幌店 代表・佐々木信の進行でトークイベントが開催された▼
▲1953年の創刊から現在に至るまでのグラフィックデザインの変遷についてや誌面作りの方向性など興味深い話が続いた。以下、その中からいくつかピックアップして紹介する。
「グラフィックデザインは80年代にひとつの頂点を迎え、90年代バブルがはじけた頃にPCを使って、今までと違うシステムでデザインできるようになった。そして、2000年代になって50年代から60年代のグラフィックを見直す人たちが出てきたと感じている。また、DTP時代の現在データーのやりとりの関係で常に最新のアプリケーションソフトに対応しなければならないという苦労もある」
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▲(左)アイデア編集長 室賀清徳。(右)D&DEPARTMENT札幌 代表 佐々木信。
<br/>「『アイデア』の価格3000円は高価だけどほしいと思う人にとっては3000円を出しても絶対欲しいというレベルまであげないといけない。目指すところは、その特集されている人やものが特に好きではない人でも、つい買ってしまうというレベル」。
▲「特集にはその時々の興味関心が表れている。300号あたりからは組版やタイポグラフィの特集が多い。その理由は、これからはデザイナーはデザイン・イメージだけではなく、職人さんの技術などを引き継がなければ、という意識があるから」。
▲「編集の仕事の8割はデータ探しなど非常に地味な仕事と。昔は部屋にこもる方だったけど、今はいろんな人とその場を共有するのが楽しい。顔が見えると商品の印象も違うし。ただ、黒子に徹する職務意識もあるので、顔を出すさじ加減が難しい」。