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10.05.17-06.05 「CAI02  2周年記念企画展  今村育子個展[カーテン]」

2010.05.24

■  懐かしいシーン、暗闇の中で見えるもの。感じるコト。

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「CAI02  2周年記念企画展  今村育子個展[カーテン]」
会  
期:2010年5月17日(月)~6月5日(土)/ 日曜・祝日休館/13:00~23:00

会   場:CAI02(大通西5丁目昭和ビル地下2階)
主     催:CAI現代芸術研究所 / 協力:今村技研
オープニングパーティ:5月22日(土)19:30 〜


 北海道立美術館や海外招聘作家としてメキシコのギャラリー・ネブロッサ/ハラパでの作品展示などで活躍している市内在住の現代美術作家、今村育子。4年ぶりの個展が開催された。

 展示スペースは2つに分かれている。▲上記写真は大きなスペースのほうに設置されたメイン展示の入口。中には大掛かりなセットが組まれ、暗闇と光の空間が作られている。このエントランスから、今村育子の創りだした作品世界の中に入っていく。 

 暗闇の世界に、なにが見えるのか?何を感じるのか?それは人によって違うかもしれないし、共通することもあるかもしれない。それは実際に体験してみて欲しい。中の様子は紹介しないでおこう。ぜひ、この場に行ってみて欲しい。

他の展示の様子を以下紹介していこう▼

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▲ もうひとつ展示スペース。メイン展示のプロトタイプの模型や、平面作品の展示が行われている。メインの作品鑑賞の後に観てみるといいだろう。

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▲ メイン展示の縮小模型。いくつかの案の模型が展示してあり、作家の制作の過程を想像できて興味深い。この写真の模型の実物がメインの展示スペースに設置されている。実際の作品搬入について気苦労もあり、展示の技術的な部分についても、考えさせることがあったという。

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▲ コンパクトな平面作品。カーテンを素材にしているという。今村育子は「なにか越しに見える光景が好きです。本平面作品もそういったテーマで制作されています」と語ってくれた。

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▲ ほか、会場には過去の活動について自由に見られるファイルが設置されていた。
  今村育子の作家としての軌跡がわかり興味深い。

■最後にプレスリリースの今村育子のメッセージを紹介しよう。

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今村育子からのメッセージ

わたしは、扉の隙間からもれる光や窓からさしこむ光など、
日常のほんの
些細な光景をモチーフにした作品を制作しています。

日常の些細な光景の美しさは、
日々さまざまな出来事に揺らいでしまうわたしの
頼りない心にそっと侵入し、
本質へと導いてくれる「気付き」であり入り口です。

闇の中にあるほのかな光は、わたしのイメージする
心のさまに似ています。
闇は果てしない心の中を表し、ほのかな光は心の奥深くに存在する本質を表しています。

作品の中での光源
は、心の奥深くに存在する本質の象徴であり、
本質は、曖昧で不確かで、はっきり見えるものではありません。

闇の中で、曖昧な光を
手がかりに作品を探す体験は、
心の奥にある「見えない何か」=「本質」の探求に似ています。
わたしにとっての本質の探求は、
不確
かな自分自身の存在を確かなものにしたいという思いです。

暗闇の空間の中で、微かな光を感じ、探す行為は、
自分自身と向き合う体
験であり、
本質へと導いてくれる「気付き」の入り口となるのです。

———————————–

これを読んで、作品を味わい、作品を見た後、これを再び読んでみて欲しい。
作品を観て考えることが、またアートなのだ。

Photograph & Text by Shinichi Ishikawa (NUMERO DEUX)


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