News / Sapporo Art Scene
アート×家具>地産。
2011.10.28-11.20「蒲原みどり絵画展」
会 場:カンディハウス札幌道央支店(札幌市東区北13条東1丁目)
ここ10年くらいインテリアの選択肢はとても増えた。僕が中学生のころには家具は「家具屋さん」という婚礼タンスのイメージが浮かぶ郊外の大型店で買うものであった。しかし、今はフランフランや無印良品のような雑貨店の延長で家具を扱うお店がいろいろできたし、個人のユニークなお店も増えた。インターネットで国内外のお店から直接購入もできる。僕はインテリアはシンプル、木目で、ちょいと観葉植物が似合うインテリアがいいですね。いいものは高価でついつい間に合わせで買う場合も多いですが…。
さて、お好みの家具があればインテリアが完成するのか。いや、もうひとつ大切なものがあります。それは「アート」。アートは家具とちがって、座ったり、しまったりする実用面がない代わりに、より好みが大切になってくる。家具の選択肢が増えたわりには、アートの選択肢がまだ足りない気がする。
北海道旭川を拠点とする家具メーカーカンディハウス。その道央店にて、市内在住のグラフィックデザイナーでありアーティストでもある蒲原みどりの個展が行われた。彼女の作品は先鋭的でモダンな部分と同時にどこかホッさせるナチュアラルな作風であり、個性がありながら主張しすぎない、インテリアとよくとけ込む条件がクリアされていると思う。カンディハウスの家具は木目を生かしたモダンな家具だが、北欧家具とはひと味違う日本的モダンを僕は感じる。
北海道の家具とアートを家に飾る。僕は地産地消は無理をしてまで行う必要はまったくないと思う。でも、結果的にはこの地で生まれたものはこの地で使うのが一番しっくりくるのではないだろうか。インテリアやアートを探す時、まず地元で作っているものも探してみる、というのもひとつの方法だと思う。良いものは案外身近にあるのかもしれない。
Shinichi Ishikawa / NUMERO DEUX