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2014.06.7.13『明日の「デザイン力」』展示 04′NEWS No.24

2014.07.13

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Sapporo Art & Culture NEWS 04′No.24 Report
2014.07.13

北海道芸術デザイン専門学校×ペーパーショップサクマ共同授業成果展示会
『明日の「デザイン力」』展示

会期:2014年6月28日(土)~7月10日
会場:ペーパーショップサクマ (南1東4)
地下鉄東西線バスセンター前駅9番出口そば
https://twitter.com/pssakuma

札幌にて気軽に利用できる老舗の「紙」のお店。
そこで開催される「紙の可能性」
「紙」がキホンだった時代。

メディア作りは現在のようなインターネット社会以前は「紙」を使用するのが基本だった。具体的には新聞、雑誌、チラシ等である。特に個人で情報発信するメディアというと、ラジオ、テレビといった放送メディアは個人ではほぼ不可能あるから「紙」しか選択肢がなかった。フリーペーパー、ミニコミ誌(今でいうリトルプレス)に、よってさまざまな情報が発信された。

紙のメディアというと印刷物であり、個人で印刷物を作るのは本当にハードルが高かったし、印刷できたらできたで、それを配布するのも難しかった。だけどインターネット社会の今ではどうだろう。スマートフォンひとつあれば、無料ブログのアカウントをつくり、世界につながるネット上にアップするのは10分もかからない(それを読んでもらえるかどうかはまた別の話だけど)。紙だと数日間かかるようなプロセスがあっという間にできてしまう。

「紙の未来」

では、もう紙メディアはだめなのか?というと、そうでもないと思う。もちろん機械的に情報を伝えるだけのメディアとしてはネットのほうが利点があると思う。しかし、紙のモノ感、実体感というのは人間の感覚として惹かれるものだと思う。「紙」はよりクリエイティヴな表現手段として生き残ると思うし、より価値も高まっていくのではないだろうか。

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貴重な「紙」のお店。

「ペーパーショップサクマ」は札幌テレビ塔から歩いてもいける少し東に位置する「紙」の専門店。さまざまな「紙」のサンプルが気軽に現物が見ることができる。現在の札幌ではとても貴重なお店だと思う。紙は本当に微妙な違いのものが多数ある。これはネット上ではとても説明しきれないものである。紙の違いによって印刷物の雰囲気も随分変るのだ。これが「紙」の魅力であり「難しさ」でもある。さて、お店の入ってすぐ左に展示スペースがあり「紙」にまつわるさまざまな企画を見ることができるのも楽しい。「紙」でなにか表現したい時、ペーパーショップサクマに行けば良い発想ができそうだ。

今回の展示は市内のデザイン系の専門学校の企画。内容はこのお店をテーマにした様々な企画を考えるというもの。さまざまな提案がポスターと企画書とともに展示してあって楽しい。学生さんのがんばりが感じられる。受賞結果については、北海道芸術デザイン専門学校のサイトに掲載されている。

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紙の相談窓口

個人的に気に入った企画が▲(上写真)です。「いろいろな名刺が作れます」という内容ですね。案自体はとても普通なのかもしれない。だけど気軽に店先で名刺を頼むことができるお店があると、助かる人ってまだまだ多いかと思う。今、名刺づくりはインターネットでいくらでも発注できる。でも、ネット環境がない、ネット注文はハードルが高い、いろいろ相談したい、という人って結構いると思う。そういう人にむけて対面でデザインのことを含めて名刺づくりをしてくれる、というお店のニーズがあると思うし、そこからさらにチラシづくりや、その他の印刷物の相談窓口にってあればいいなと思う。ただ、手間やコストの問題でビジネスのラインにのせられるかは、考えどころなのかなぁと思った。

Text & Photo by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

 

 

 


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