NEWS

’14NEWS No.36 – 2014.10.4 「MIRAI.ST cafe 内覧会」 

2014.11.08

miraicafe

NUMERO DEUX NEWS No.36
2014.10.4  「MIRAI.ST cafe  内覧会」
MIRAI.ST CAFE  (札幌市中央区南3条西5丁目1-1 ノルベサ1F)
http://miraist.com/

 

—— メディアとしてのカフェ、
テーマはあらゆるクリエイティヴ。MIRAI.ST cafe 内覧会に行って考えたこと。

カフェに関する僕が繰り返す(と思う)前書き。 カフェという「空間」は、喫茶店と呼ばれた時代から、軽飲食の提供に加えて、なんらかのつながり(代表的には地域性)のある人々の交流な場として機能していたと思う。現在のようにインターネットのない時代には、今よりずっとサロン的な機能が貴重だったと思う。地域性のほかに、なんらかの趣味性のある喫茶店が、その同じ趣味のある人々が集い、知り合う場所として機能していたと思う。

時代は進む。「喫茶店」が「カフェ」と呼ばれるようになり、カフェが全国規模に同じサービスを提供するチェーン店が街の便利な場所にひろがっていく。それは良いことだと思うのだけど、僕は最初に書いたとおり、居心地が良く、おいしい飲食物が提供されるだけがカフェではないと思うのだ。

クリプトン・フューチャー・メディアは市中心部にオフィスをかまえる札幌の会社(1995年創業)。事業内容は、音楽制作に必要な音源や、効果音をダウンロードやパッケージ販売。その他、遊べるモバイルコンテンツの運営を行っている。わりと専門性の高い業種形態だといえる。同社は2007年に「初音ミク」という、DTM用ヴォーカル音源と同名のキャラクターの発表。DTM用のソフトウェアとしては大ヒットとなり、可愛らしいキャラクターの魅力もあって大きく注目をされている。また、初音ミクのイラストについて、ガイドラインに基づいた非営利無償使用なら、公式に2次創作が認められているのも特長であり、同社はCGM(消費者がつくっていくメディア)についても関心をもって活動している。

今回、紹介するMIRAI.ST cafeは クリプトン・フューチャー・メディアが2014年10月にオープンしたカフェで。立地は、ススキノにに近い場所であり、市の中心部といえるし、路面店でもあるので、人目を集めるかと思う。敷地面積は約約80坪。夜はカフェ、夜はバーとしてつかえるお店。インテリアは木目を生かしたシンプルで癖のないものであり、学生から社会人まで幅広く利用できる雰囲気かろ思う。80席のカフェスペースの他に、道内外の作家によるデザインアイテムの販売や、ワークショップや勉強会のスペースもあるのが特長的だ。

音に関するビジネスをおこなっている会社がカフェをやるのか? 内覧会の中で社長の伊藤博之の挨拶の中で、その回答になる話があった。クリプトン・フューチャー・メディアは、音源を販売するという業種の性質から「クリエイター」に利用・支持されている会社だといえる。そして、会社自体もクリエイティブを発信している。 MIRAI.ST cafeはカフェというリアルな場所に加えて、インターネット上でバーチャルメディア「ミライスト通信」ではクリエイティヴ関係のイベント情報やアーティストのインタビューも発信していく予定だ。「メディアでもあるカフェ」である本カフェは北海道のクリエティヴに関して重要な拠点になって欲しい。

内覧会の後の正式オープン後にも行ってみた。通常営業のMIRAI.ST cafeを味わいたかった。週末の日中。札幌中心部の立地。シンプルなインテリアで広さを感じさせる空間は、気軽にお茶や食事を楽しんだり、打ち合わせや、ちょっとしたノマド・ワークにもいいカフェだと思う。追記まで。

miraistcafe2

Text by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)


ARTICLE

CATEGORY

LATEST ENTRIES

ARCHIVES

CLASSIC CONTENTS

website design by shie sato

SAPPORO ART & DESIGN MAGAZINE NUMERO DEUX 札幌 アート&デザインマガジン ニュメロデュー

copyright @ NUMERO DEUX allrights reserved.
top