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NEWS No.15027 「小鳴雑貨店」

2015.11.26

小鳴雑貨店 
WEB MDEIA NUMERO DEUX  NEWS No.15027
札幌のアートやカルチャーに関するニュース

ギャラリーと雑貨店は、
どちらも、おなじくらい素敵な空間と感じること。

寒い冬ほど街を歩いてみる、というのも大切なこと。時間があれば街をぶらぶら歩くのが好きだ。そして、雑貨店やギャラリーがあると中をのぞきたくなる。僕の気分では雑貨店やギャラリーに行くのは、同じ感覚で入って行く。この2つの空間は自分にとって、心から楽しめるものがあって、買うこともできるかも、という点では同じところなのだ。いい雑貨、いい作品は時には刺激であり、安らぎにもなる。これを目にするのは僕にとって大事な時間だ。

小鳴雑貨店(しょうなりざっかてん)とは、まるでお店の名前のようだが、その内容は3人の異なるジャンルのアーティストによる展示企画である。展示内容はリリースによれば「重厚な色味で歴史ある肖像画の色香を醸し出しながら、どこかユーモアな作風の版画作家、松浦進。柔らかいタッチの絵画的視線で、陶器とは思えないフォルムと、時には大理石の彫刻と見間違えるほど滑らかな質感で作品を作る陶芸作家、松原成樹。照明作品を中心に、古い素材や異素材を組み合わせ、懐かしくも実験的な作品を作る、菅原由香の三人によるもの」。

本展示の僕の感想としては、それぞれ違うジャンル、作家性をもった作品だけど、共通するのが気持が「ホッとする」落ち着きがあること。この「ホッとする」という素朴な気持ちの揺らぎが僕は好きだ。「楽しい!」より「ホッとする」ほうが僕は圧倒的に好きで、本展示の空間にそれがあった。うれしい冬の収穫である。

「アート展示なのに、タイトルが雑貨店?」と不思議に思うかもしれない。でも、僕にとっては最初に書いたとおり、ギャラリーでも雑貨店でも違和感はない。なぜなら、どちらも生活を心を豊かにしてくれるもの、という点では同じなのだ。そして、今回の展示を見ながら「雑貨店」というタイトルを頭にうかべると、ギャラリーの空間は雑貨店のように感じてくる気分。センスのいいお店に立ち寄った気持になってくる。きれいにかさなるイメージ。

アート=雑貨というのは一般的に極端な意見かもしれないけど、どちらも自分にとって大切な存在になってくるれもの、という点では同じなのかもしれない。

会場のspace SYMBIOSISは札幌中心部にあるギャラリー。路面に面したガラス張りのつくりになっているので、目につきやすく入りやすい。このビル1階がギャラリー、2階がフランスやイタリアから買い付けたファッションのお店「FORTUNA 」3階がウェディングジュエリーのお店「AI KOMORI」となっている。ビル全体が魅力的だ。

札幌に冬が雪がやってくる。そんな時間の流れの中で、「ホッしたい」時にぜひ立ち寄ってほしい展示企画である。

Text by メディア・プランナー 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

小鳴雑貨店(しょうなりざっかてん)
会期:2015年11月18日(水)~11月29日(日)12:00−19:30
出品:松原成樹(陶芸作家)・松浦進(版画作家)
菅原由香(よいながめ工場・工場長)
会場:space SYMBIOSIS(南2西4)


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