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NEWS No.16005 「Symmetry 石塚ゼミ二人展」

2016.01.22

石塚ゼミ二人展「Symmetry(シンメトリー)」
NUMERO DEUX NEWS 16005

札幌のアートなニュース。
伝えるはことは、アートでもある。

なにかを 伝える。それにはいろいろな方法がある。僕達は日々、なにかを伝える。そして、だれかの伝えことを受ける。繰り返す。それはコミニュケーションと言い換えることもできる。伝えたいことが「魅力」という場合、芸術的な、文学的な方法が必要になってくる。「これは素敵だよ」という結論を、相手の心に届く方法を考える。それが社会に向けた時はアートになると思う。

本展示作品は東海大学国際文化学部デザイン文化学科 石塚 耕一教授のゼミの学生2人による展示企画。本ゼミでは、今年度「ハートフル・デザイン(和製英語で心温まる)」をテーマにしていて、今回の展示では、鳥の魅力を広く伝えるための内容。具体的には、本ゼミの3年川上桂による北海道の野鳥のデジタルイラスト、藤堂早紀子によるインコを主としたアナログイラストが展示されている。

川上桂の鳥のデジタルイラストは、特徴をとらえた、わかりやすさと親しみやすさがあり、同大学の生物教員の監修を受け、知識としても有効なものに仕上げられている。また、各イラストはピクトグラムのようなイメージもイラストと別に用意され札幌鳥類平面図/秒という形で会場ではムービーをプロジェクターをつかって表示されていた。これはオリジナリティのある興味深い表現となっている。そこには個々の鳥の説明に終わることなく、鳥の構成する世界を展示を表現していると思った。

藤堂早紀子の手書きによる鳥の表現には、なぜか鳥という存在に人間が惹かれる気持ちが伝わってきた。そして、同時に単に鳥が好き、というところを超えて彼女らしいイマジネーションが加味され、平面や絵本作品に鳥をテーマにしつつ、独自性をもった「ストーリー」が感じられものとなっている。そこにはどこか不思議な感覚やユーモアがあり、川上桂とは異なるアプローチの鳥の魅力の伝え方が感じられた。その点は2人の素敵なシンメトリー(対称性)の感じられる展示だったといえる。表現の方法は異なるけど、テーマに対する興味と愛情が感じられるのは共通だ。

会場のギャラリーたぴおは、現代美術を中心としたギャラリー。その場所は時計台も近い札幌中心部。中通にあるのではじめてだとわかりにくく感じるけど、郵便局が入っているビルにあるので住所さえ把握しておけばわかりやすいと思う。ギャラリーの13.5坪(44.55平米)という空間は、シンプルに展示するのは実にちょうどいい広さだと思う。大通と札幌駅の間という場所はちょいと意識すればいきやすいところである。19時まで開いているのも平日にも助かる時間帯。立地と空間のバランスの良いギャラリーだと思う。

Text by アート・メディア ライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

石塚ゼミ二人展「Symmetry」
会期:2016年1月11日(月)~16日(土)11:00~19:00(最終日17:00)
会場:ギャラリーたぴお(札幌市中央区北2条西2丁目中通り 郵便局フロア道特会館1階)

 

 

 

 

 


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