SAPPORO GUIDE+ No.008
札幌を<初めて楽しく>アートに歩くガイド。
No.008「モエレ沼公園にて何をする?」
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さて、札幌のまちに、はじめて旅行等で訪れて、文化的に楽しく歩くガイドの8回目。前回は札幌の一部をカバーする市電というテーマで書いてみましたSAPPORO GUIDE+ No.007 「札幌市電でどこへ行く?」。今回は郊外にあるアートスポットの紹介しましょう。モエレ沼公園です。この公園は世界的に有名な彫刻家であるイサム・ノグチが基本設計をおこない、2005年に完成という比較的新しい公園です。元はごみ処理場跡地であり、188ヘクタールという大きな大きな公園です。
アクセスは市内中心部にある地下鉄「大通駅」から「環状通東駅」で下車(ここまで約7分)そして、バスで約25分ほどです。少し時間はかかりますがアクセスはそれほど難しくはありません。もし、レンタカー等車が使えるなら、無料の大きな駐車場(一般車約1500台)が使えますが、まぁ、最初に書いた地下鉄+バスでいいと思いますよ。この公園に行く目的だけに車は用意しなくてもいいかと思います。
この公園の僕のガイド的な私的な感想を書くと、世界的な彫刻家が設計しただけあって、デザインも世界的ですよね。だから、北海道の歴史や文化を感じさせる要素が少ない。そして、とってもクールで、引き算のデザインを駆使した公園だと思うのですよ。要素として、ガラスのピラミッドや山や噴水などが用意されてますが、まるで自然に存在していたような配置で、普通にわかりやすく区画整理した公園を想像していると少し迷ってしまうかもしれません。そこが僕はおもしろいし、魅力を感じます。
広大なわりには野外のベンチ等はないので、敷物でも持って適当に座るしかないです。ただ、僕は座るというより広大な敷地を歩いて楽しむというのがおすすめです。外に出店がある訳でもなく、噴水もたまにしか機能していません(機能する時はすごい見応えありますが)。でも、僕はそんなミニマムな感じがとっても好きで散歩するのが楽しいです。なんというか、過剰な感じがないのいい。空は広く。ただ歩く。それが楽しい。SFな気分にもなります。
広大なわりには、お店はガラスのピラミッドの中にファーストフード的なお店がひとつと、真逆な感じでフレンチレストラン「ランファン・キ・レーヴ」があるだけです。公園の周辺にもコンビニ等なく、飲食店もありません。本当ありません。このあたり注意です。
個人的にこの公園の楽しみ方は、フレンチのレストランのディナーを予約してもらって、ディナー前後のモエレ沼公園の散策を楽しむ、というのが一番いいかと思います。季節は夏がいいでしょう。少なくても雪がない時が一般的にはいいでしょう。「ランファン・キ・レーヴ」は、北海道の素材を使ったおいしいレストランですよ。ランチでもディナーでも予約は必ずしましょう。
Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)