NUMERO DEUX NEWS 16030札幌のアートなニュース。
家具と雑貨で、生活を変えていく
生活と趣味のはざま。
僕は家具や雑貨が好きだ。買うの好きだし、見るだけでも楽しい。自分が気に入ったモノを求めて、ネットで探したり、お店に訪れたりする(時には道外にも)。なぜ、そんなことをするのか。日常的な家具や雑貨は、近所で購入することができるし、それで生活は成り立つ。なぜわざわざ「探すのか」?と聞かれれば、それは「趣味」だから、と答えるけど、それはどこか正確ではない。家具や雑貨とは日常生活と密着したもので、必需品でもある。それを趣味と言い切ってしまうのは、抵抗がある。生活から切り離せる趣味ではない。家具や雑貨というのは「生活」と「趣味」がまざりあった世界だと思う。この2つのブレンド具合と、どんなモノを求めるかというセンス、という三次元的な行為だといえる。難しい話を抜きにすれば、日常で使うものに「趣味」という視点があると何かいいのか?それは、僕は毎日が「楽しく」なるということだと思う。
本展示は、建築家であり、家具デザイナーでもある中村好文が、手がけた作品と、お気に入りのモノを集めた展示。「本気でお店屋さんごっこをしたい」と語る。ビルの一室にありそうな、ひっそり趣味のいい雑貨屋さんの雰囲気が良く出ている。そして、展示されているのは、使う人を選ばない暖かみのあるアイテムがそろっている。ここで日常の使うモノについて、考えてみたらどうだろうか。いきなり、すべてを変える必要はまったくない。自分が使ったら毎日が楽しくなるような雑貨をひとつずつ揃えていけばいい。ここには「生活を楽しくするヒント」がある。
Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)
好文堂 〜建築家・中村好文の家具とお気に入り〜
会期 :5/17(火)~7/16(土) 10:00~19:00、日・祝休み
会場:kita;kara Gallery