「しおりのしおり 本展は 本展と 栞展」
2008.11.9(日)ー22(土)11:00〜20:00(最終日17:00まで)
会場:中央区北3条東5丁目岩佐ビル3F(「バスセンター前」駅出口8番から徒歩9分
入場無料
市内在住のグラフィック・デザイナー、足立しおりの企画展示が開催された。
会場は彼女が勤めるデザイン事務所「寺島デザイン」のオフィスのある岩佐ビルの一室である。札幌ファクトリーから非常に近い。
この建物はもともとはサイダー工場であったいうことで構造もユニーク。入居者のリフォームにも寛容なためか、クリエイティヴ職種の入居者も多い。
本企画は「しおりのしおり」というタイトルのとおり、彼女がデザインしたオリジナルのしおりを展示・販売している。しおり、といえば本であり、しおりと一緒にお勧めの本が「行間鑑賞」「みてくれ」など目を引くテーマごとに紹介されている。
そのため、ただデザインを見るだけではなく読書のしたくなる、興味深い内容となっている。本のセレクトについては本に詳しいスタッフに加えて「中学生はこれを読め!」で知られる市内の書店「くすみ書房」の店長も協力している。展示台は今回のために制作した本を開いたような形にものでおもしろい。紹介する本をカバーなどのない古本にしているのは「読み込まれて選ばれた」という感じで良い雰囲気。気に入ったら各テーマのお勧め本のリストも、もらうことができる。
しおりはセットで500円。しおりコレクターの方や、古本屋さんの方もお求めになるとのこと。また会場内ではお勧めの本を並んだ細長いテーブルに座って、お茶や読書もできるカフェ空間も設置されている。テーブルはしおりさんの妹さんが作ったもので、カップはしおりさんが作ったものだという。至れり尽くせりな空間作りに感心する。
良いアイディアがあっても実際に展示空間にバランス良く落とし込むことは難しい。しかし、本展示はを実際に非常に細部まで作り込まれており、会場全体をフル活用した空間が作られている。足立さん及び協力スタッフにお疲れさまといいたい。ぜひ、いろいろな人に足を運んでもらって、しおりに読書に頭のアンテナを伸ばしてきて欲しい。