NEWS: Sapporo Art & Culture
「フカシギの数え方」
会期: 2013.07.09(火)〜2014.4.6(日)
会場:北海道大学 総合博物館 2階 企画展示室2/入場無料
主催:JST ERATO 湊離散構造処理系プロジェクト北海道大学 総合博物館
—– 数字に弱い僕が興味を持ったよ。
「組みあわせ爆発」。最先端アルゴリズムの展示 ——–
僕は数字に苦手意識があります。数学は中高と成績は良くなかったし大学は文系だし(言い訳)。といってもですね、生活する上で家事や仕事には必ず数字がついてまわるので、苦手とかも言っていられない。できるだけシンプルに考えて、気をつけるようにしている。でも、やっぱり苦手感があるので直接の利害が関係しない部分で「数字」について考えることはないなぁ。数字自体にロマンや興味を持つことはないのですよ。ギネスブックぐらいか。
さて、今回紹介する企画展示はまさに「数字」がテーマの企画。タイトルにあるフカシギ(不可思議)とは、10の後に0が64個もつく単位のこと。つまり、億や兆よりもずっと凄い数字。生活感のまったくない単位ですね。本展示ではこんな凄い単位が発生するような事例を、とってもシンプルな題材で解説しています。その中で説明で「組合せ爆発」という用語が出てくるのがおもしろい。この爆発によってフカシギの世界が発生する。
そして、それに対応するためのコンピューターのアルゴリズム(問題を解くための手順を定式化した形)が説明されている。それは、ざまざまな問題を解決するためにとっても大事な技術だということがわかった。数字の重要性に加えて「おもしろさ」にも僕でも感じることができたのは、全体的に展示の仕方がわかりやすく、ユーモラスに目配りした工夫があったからだと思う。この工夫がなければ、僕はきっと会場を素通りしたと思う。
工夫の中での一番は、会場でも上映されていた下記にリンクした動画だろう。これは「組みあわせ爆発」について解説したムービー。これはとってもわかりやすいし、ユーモラスでもある。これを観てもらうと本展示の魅力が伝わるかと思う。僕も「数字」をテーマになにかやりたくなってきた。アートと数字、デザインと数字というのもおもしろいかもしれない。
Text & Photo by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)