NUMERO DEUX NEWS 1603札幌のアートなニュース。
より、肉体的にアートを身につける 。
その楽しさ、魅力。
身につける気軽なアートとして「Tシャツ」がある。Tシャツにアーティストの作品をプリントして販売するものだ。15年くらい前だろうか。とっても流行った印象がある。アパレルプランドや個人でも制作するのが容易になった。それは現在でも続いていて、アーティストのオリジナルアイテムとしてTシャツは定番だといえるし、夏になるとアパレルでも積極的にアーティストとのコラボレーションをしてTシャツを販売していく。売り手と買い手のバランスの良い、現代アートの展開方法のひとつだと思う。
アーティストの作品をワンピースとタイツにしたブランド「ワンピースとタイツ」の原画が開催された。2012年に立ち上げた同ブランドを主宰する米田年範は北海道出身。斬新で豊かなアート性が話題になりラフォーレ原宿や渋谷パルコにて販売。2013年には美術家の会田誠が美少女プリントのタイツを履いたイメージビジュアルを発表。ファッションを通して日本の現代アートの魅力を国内外へ発信しているといえる。また、昨年の「アートフェア札幌 2015」にも出展した。本展では、既存の作品に加えて、会場のクラークギャラリー+SHIFTとのコラボレーションにより、札幌を拠点に国内外で活躍するアーティスト5組(シンヤチサト、ワビサビ、小島歌織、 SHUUN、齊藤智仁)の新作タイツも発表。会場では、多数のアイテムも販売されているので、原画を楽しむだけではなく手に入るファッションアイテムとして買物も楽しめるようになっている。
本企画は、最初に書いたTシャツをワンピースとタイツにした、という形だけ変化だけではなくて、どこかセクシャルな魅力を感じる。その理由はTシャツより肉体的な一体感があり、カラダを包み込むようなイメージが、アートらしさを増幅しているような気がするのだ。僕はTシャツの進化系として「ワンピースとタイツ」が存在すると考える。この進化は実は大きな一歩であり、アートとファッションアイテムの境界を近づけ、そしてミックスさせるユニークな動きだと思うの。本ブランド「ワンピースとタイツ」が自然な形で広まっていき、その過程で音楽や、その他のカルチャーとむすびつくと、大きなムーブメントになる可能性があるのではないだろうか(いや、もうなりつつあるかもしれない)。会場でその魅力を感じて欲しい。
「ワンピースとタイツ展」
会期:2016年6月1日~30日/11:00~19:00(月曜日・第三火曜日休廊)
会場:クラークギャラリー+SHIFT(南3東2 MUSEUM2階)