REVIEW

アワーミュージック

2005.12.06

結論なんて、みんなわかっているんだ。それをただそのまま何百回、何千回、誰かに言っても、書いても冷笑しか生まれない。結論のワンフレーズに説得力を持たせるのが「表現」だと僕は思っている。シアターキノにゴダールの新作「アワーミュージック」を観に行く。入場まで映画チラシのあるコーナーなどを観て時間を潰す。カウンター付近に、パンフやその他、グッズかあるのが見えた。「アワーミュージック」は、非常に明瞭な作品で観やすい。世界中で起きる戦争・テロの惨事。それに対して、劇中の主演女優のセリフにもある「人間として、話をしたい」このたった一言(ワンフレーズ)に説得力をもたせるために、ゴダールはこの作品を撮ったのである。その映像があるから、僕はそのワン・フレーズに感動できた。上映後、パンフレットを買う。良い作品を観た後のレイトショーからの帰り道は、気持ちが良い。


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