REVIEW

映画「父親たちの星条旗」

2006.10.29

監督としてのイースウッドも好き。結構、レンタルなどで監督作品は借りてしまう。いろいろなジャンルを撮っているけど、品の良い感じと、わかりやすさがうまくマッチしているなぁ、と思う。あまり話題の作品ではないのだけど、「ブラッド・ワーク(2002)」 「トゥルー・クライム」(1999)「 真夜中のサバナ」(1997)の作品などは上質のサスペンスとドラマがいい感じで同居している。

本作は第二次世界大戦もの。戦闘シーンは本作のメインではないので、比率しては多くはないのだけど、予想とおり迫力がある。CGの割合は多いと思うのだけど、画面全体の質感を調整したり、編集を巧みに行ってCGの不自然さが出ないようにしているのは上手いと思った。このあたりは、制作のスピルバーグによる「バンド・オブ・ブラザーズ」の経験による力もあるではないのだろうか。

大作戦争映画をイーストウッドがどう取り組むかと思ったけど、実に手慣れた感じでイーストウッドらしい、品があって、マニアックにならない作品となっている。戦闘シーンは迫力はあるけど、それはあくまでサブで、戦闘のまったくないドラマ部分をメインにしつつ「戦争映画」に仕上げているのはうまいと思った。


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