スガイに行く。007の新作。ボンドも新しい配役。はじまり方や基本ストーリーは007なんだけど、伝統の良さと新しさをうまくマッチできた作品だと思う。2時間以上あるけど、退屈はしなかった。アクションはどちらかと少なめだと思う。必要な時に凝縮して見せるという感じ。冒頭の肉体的なアクションはなかなか良かった。
悪役のクラッシックな雰囲気もいい。そしてポーカーでの対決というお金持ちな感じは観るほうも楽しい。こういうコージャス感は好き。今後もあんまりリアルなテロリストというよりも、僕としてはスペクターのような秘密犯罪組織が出てきて、多少荒唐無稽でもいいから個性的な悪役と優雅な対決を希望したい。
僕は007役は、4代目のティモシーダルトンが一番好き。本作のダニエル・クレイグが演じるニューボンドは、カッコいいのだけど、ちよっと性格がハードすぎる感じがした。
僕は基本的にシリアスなほうが好きなので、ムーアやブロスナンはちよっと緊張感に欠けるなぁ、と思っていたのでハード路線には賛成。ただ、本作のダニエル・クレイグは、厳しい部分が強めでそこだけ目立った。余裕なくガツガツする感じがある。ダルトンもハードなんだけど、優しげなユーモアや余裕があった。それが007には不可欠だと思う。リアルではないけど、絶対絶命なところでも微量な余裕感が007に必要ではないか。ありすぎても嫌なんだけど。
今回は007が誕生する仕切りなおしのお話だから、今後にユーモアやウェット感を出していく、ということなら本作は納得できる。ラストはシビレますね。そして、エンドロールでお馴染みのテーマ曲を流すものも言い感じ。ヒロインも良かったです。ボンドガールという呼び方ってこれからもするのかなぁ。