DVD REVIEW
「マイ・ボディガード」(2004・アメリカ)
心に傷のある元特殊工作員と、彼がボディガードをすることになった少女との話。少女は誘拐され命を狙われる。少女との交流のあたりはイメージ的にはリュック・ベッソンの「レオン」あたりの雰囲気を感じさせる。子役はうまいと思うけど、やりとり自体は普通。あっさり仲が良くなるのはちょっと不自然かな。それなら最初からが仲良いほうがいいかも…まぁ、このあたりは手間はかけてるけど監督はサラリと流したかったのかな。
トニー・スコットの映画を初めて意識して観た。場面転換やポイントのところでやたら映像にMTVふうなエフェクトが入ったりするのは、少々うるさい気もするけど、内容が結構地味目で殺伐としているので、このくらいあってもいいかも。後半はもうバイレンス一色となる。口数少なく淡々と仕事にかかるディーゼル・ワシントンはなかなか格好いい。「レオン」がバイオレンスな作品でありつつも「少女の交流」を描いた作品だとすると、本作は少女を一種のトリガーとして、再び絶望的な暴力の世界に戻っていく「男(だけの)の話」である。迫力と同時に虚しさも伝わってくる。「レオン」がデート対応作品だとすると、本作は男ひとり土曜の夜に鑑賞作品(推奨)。