DVD REVIEW
「8人の女たち」(2002年・フランス)
缶コーヒーは、すっかり飲まなくなった。インスタントコーヒーも同様だったのだけど、最近ネスカフェをちょくちょく飲む。正統派コーヒーとは思いたくはないけど、これはこれでおいしいと思う。いや、コーヒーではなく「インスタントコーヒー」か。
フランソワ・オゾン作品。監督は狙っていると思うだけど「スターかくし芸大会」ような作品。これは、悪口ではない。大スターを集めてあえてライトな作風でいく、というチャレンジを感じる。
監督のうまさかスター達のノリもよくて楽しい。全体の安っぽさは、スターの存在感でうまくカヴァーされているような。そこも監督の計算づくのバランスだろう。それぞれの衣装も凝っていて楽しい。
キャストではイザベル・ユペールが一番良かったかな。エマニュエル・ベアールは好きな女優なんだけど、本作はいかにもベタなキャラクターで、ちょっと残念。でも隠し芸大会的なコンセプトと考えると適切な役だったと思う。
ベテラン揃いの中で、一番若いリュディヴィーヌ・サニエのフレッシュな存在感。時には落ち着きすぎる空気を適度にかき乱し流れをよくしている。
僕は選ぶならインスタントよりレギュラーコーヒーが好きだ。だから「スイミング・プール」のほうが好きだな。