洋画★シネフィル・イマジカ 「クローン」(2001)
もし、自分のニセ者がいたらどうでしょう。自分より優秀だったら僕は悲しいし、自分よりヒドかったら、それはそれで嫌ですね。やはり自分はひとりでいいです。本作は、身体に爆弾を持ったニセものがいるかも!という物騒な話です。
主人公のゲイリー・シニーズ、好きです。「アポロ13」で知って、最近だとアメリカのTV映画シリーズ「CSI:NEW YORK」の科学捜査官ぶりはいいですね。
「クローン」では、最初から上半身裸でアクションのサービスぶりなのですが、僕はこの俳優さんはアクションよりビシッとした格好で、人のやりとりの演技を味わいたいですね。「CSI:NEW YORK」では、まさにそんな感じで好きなんですけどね。
インテリで、気難しそうだけど実は人間味もあって、男気もある感じ、隠れた情熱というか。本作は全体的にほとんど孤独な逃走劇なので、人とのやりとりが少なめのが残念だなぁ。
あと、舞台は未来都市なんだけど「ブレードランナー」以上のビジュアルを見せよう!という気持は皆無のようで、まぁ、悪くはないのですが、よくある一般的な未来のセットで落ち着いてます。また、主人公の行動が随分うまくいくなぁ、という都合の良い感じがありました。
多分、本作はあまりいろんな要素を入れずに「逃走劇」と「主人公夫婦」というところに焦点を絞ったのでしょうね。絞ることによって、映画としては随分観やすいものになってるし、ラストも印象に残ります。なんか、リメイクの「ソラリス」を思い出しました。