REVIEW

サービス満点

2008.12.16

Ie
洋画★シネフィル・イマジカ   
「インランド・エンパイア」(2006)

「サービス」のある映画だと思う。

 作風としては「マルホランド・ドライブ」のような現実と夢、そして時間軸が前後する映像世界が描かれる。冒頭からして、夢のようシーン大連発なんだけど、それで3時間近くダレずに見させてしまうのは、まさにリンチ監督のセンスと「サービス」があるからだと思う。

 これがヨーロッパのアート系の監督の作品だったら、完全に爆睡するような映画になっていたかもしれない、そこはリンチ。どのシーンにも、不思議なリンチ特有の「サービス」があり、退屈をさせない。「ストレート・ストーリー」でも感じたけど、この「サービス」はリンチに自然に身についているものだと思う。

 ただ、自宅で観たのだけど、さすがにこれを劇場で一気に観るのは少しツライ。でも、DVDを自宅で、あんまり考えたくない時、これほど楽しい映画はあるだろうか。


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