DVD REVIEW
「オースティン・パワーズ ゴールドメンバー」(2002年)
コメディ映画であり、内容は下ネタ全開である。でも、全体をとりまくセンスは凄くいい。下ネタ関係を全部とって、微調整すれば、オシャレ映画になりそう。そんなコメディ映画はなかなか無いと思う。
主役のオースティンは60〜70年代のオシャレなスパイという設定で、宿敵を追って現代にタイムスリップする。過去〜現代を超えて活躍するエージェント。本作はシリーズ3作目。
コメディ映画は「笑える」というところに全ポイントがいって(それは正解だけど)他の部分は印象に残らない場合が多い。しかし、本作は「007」シリーズ等のスパイものパロディの定石をしっかりベースにして、ハチャメチャにみせるのでギャグの収まりがよく、先に書いた音楽・美術センスの良さもあって、観る側が下ネタオーケーなら間違いのない良作になっている。
そして、とどめとして主役を含めて4役をこなすマイク・マイヤーズと、主役の父の設定のイギリスの名優マイケル・ケインの存在感とうまさが、かなり本作の魅力になっている。DVDが手元に欲しくなるコメディ作品でした。