「アマルフィ 女神の報酬」(封切作品)
邦画をスクリーンで観るのは、「男たちの大和」以来かしら。イタリア全編ロケの邦画というのも珍しので興味を持った。
僕は洋画では街並みの光景が楽しみ。だから、それを邦画でどこまで捉えれるかが期待した点のひとつだった。
冒頭シーンでの街並みの捉え方は、ややスケール感がなく残念。でも、主人公とヒロインが、訳ありな雰囲気で始まるのはサスペンスとして悪くなかった。
キャストは織田裕ニは悪くはない。でも、終始ムッとした感じはなんか残念な印象。寡黙で一匹狼な性格の中にニヒリステックなユーモアや人間味があっても良かったかな。天海祐希については、どうも一番しっくりこなかった。スクリーン映えしない感じがするし、演技も印象にない。強い女という設定なのだけど、取り乱したところばっかりが印象に残っているので弱い女性にしか思えなかった。これは僕の好みの問題かもしれない。
戸田恵梨香は駆け出しとはいえ外務省の職員だったら、もっとしっかりしているのではと違和感。存在感は良かった。佐藤浩市はうまい。安心して観られるし、ラスト近くも良かった。出番は少ないけど福山雅治はイタリアの光景に負けない存在感。織田を食うほどのオーラを出していた。
結果的に街並みについては冒頭の印象とおりスケール感が不足でしたが、アクションも少なめで、ドラマだけで進行する割にはテンポも良く、退屈させない作品になっていると思いました。