REVIEW

2010.12.09

Wr

FilmRview
ウェドロック(1991)

 最近ふと「ブレードランナー」のことを思い出して、この作品主要キャストがみんないい味だしているけど、結果的に大スターになったのはハリソン・フォードだけだよねーと思う。そんで「ブレードランナー」でのフォードの普通具合というのがなんとも良い味を出している。ハリソンフォードとSF。この水と油なところが実は作品にリアリティを与えるのだな、と僕はふと思うのです。「スターウォーズ」も同様。そういえば、フォードのわりと最近の現代舞台作品「ファイヤーウォール」では役柄がコンピューター技術者というのも違和感あったしね。

 さて、今回観たのは「ブレードランナー」では、フォードの敵役として強烈な印象を与えたルトガーハウアーの主演作。近未来アクションという感じかしら。舞台がかなり近未来らしく、気を抜くと現代かなと思ってしまう。結構、低予算の映画なのかな。セット類がショボく91年の作品だがさらに10年前くらいの作品に思えてきて、テンションはやや下がる。ただ、そこさえ割り切ってしまえば、刑務所脱出という最後まで観させるテーマはあるので、悪くはない。

 しかし、ハウアー太ってるのがキツイかな。役で太ってる必然性がないので、単なる不摂生な感じがしてややマイナス。でも、恋人に裏切られたコンピューター技術者で犯罪者という味はうまく出してると思う。これはフォードには難しいだろう。

「ブレードランナー」のような、強烈なビジュアルイメージも謎も余韻もない作品だけど、101分というワクで退屈させない佳作としておもしろかった。


COLUMN

CATEGORY

LATEST ENTRIES

ARCHIVES

website design by shie sato

SAPPORO ART & DESIGN MAGAZINE NUMERO DEUX 札幌 アート&デザインマガジン ニュメロデュー

copyright @ NUMERO DEUX allrights reserved.
top