―――――――――――
お風呂と本
―――――――――――
お風呂の湯船につかるだけというのが苦手だ▼だから身体を洗うとさっさと出る場合もある▼ただ、本があれば別だ▼昨年、白老の海沿いの温泉に行った。そこは景色も良かった。さらに良かったのが、浴場にお風呂で読める防水加工の本があった▼僕は海を眺めながら、森鴎外の短編を読んだ。僕は古めの日本文学で、メジャーな作家なら森鴎外が好きだ▼文章はストイックなんだけど、なんとも控えめな情緒があるし、現代の感性でも共感できる内容だと思う▼自宅の風呂は窓がない。だからなんの景色も見えないが、防水のブックカバーをつけた本がある▼僕のバスタイムは本があるとかなり楽しい。
――――――――――
失礼します。
――――――――――