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「損得感情」
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白黒つけよう▼はっきりさせよう▼損はしない▼魅力的なフレーズである▼その価値判断を上位に置いて、生きられたら、気持ち良いと思う▼ただ、僕には無理だ▼白や黒よりグレーが好きだしね▼なんて脱線しないで考える▼はっきりと生きるのはとってもツライ生き方なんじゃないかな、と僕は思う▼少なくても僕はそうだ▼僕は基本的に、いろいろなことが曖昧でも生きいける▼それは身の回りの曖昧さを許容するということ▼その結果、なんか損をしたような時もあるけど、それが自分のことだけなら「まぁ、いいか」と許してしまう▼人生の半分は損のような気がする▼もう半分が得ならそれでいい▼見返りを求める量と見返りを与える量▼世の中で、その求める量が多ければ、得するはずがない▼そもそも、僕は何が得か、何が損がわからなくなることがある▼なぜなら、損から得が生まれた経験があるから▼損得勘定は本当はかなり難しい▼迷ったら僕は損なカードで行く時がある▼意外とそれが良い場合もある。
石川伸一(NUMERO DEUX)
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