毎日の字間

2016.9.03 映画の琴(コト)『シン・ゴジラ 』

2016.09.04

シンゴジラ

『シン・ゴジラ』(2016年)

本作の良さは、ハリウッド映画を意識しないこと。「新世紀エヴァンゲリオン」の方法論をうまく実写作品のせたこと。そして「ゴジラ」というテーマで関係者が一丸となって、良い作品を作ろうとしている感じがしたこと。そう思わせる「ゴジラ」のブランド力は素晴らしい。

おもしろかった。同時に凄く思い切った作品だと思う。作中に言い訳のようなシーンがない。作り出したリズムに、お客さんが乗ってくれるように信じて、作られた作品だと思う。テンポの良さに、かっこのいい編集。そして、多くないが印象に残るアクションシーン。センスの良さと、エンターティメントのバランスがとてもいい。

ゴジラとは「危機」の象徴である。それは台風かもしれないし、兵器なのかもしれない。それに対するのは「避難する人々」と「危機に対応する人々」である。この構図は(誰にでも起こりうるという意味で)日常的でもあり、(滅多にはおきないという意味で)非日常だともいえる。

シンプルで大スケールのテーマ。これを映画として、ドラマとビジュアルで、どう消化していくかが、昭和29年の第一作からシリーズ化した「ゴジラ」映画の取り組んできた問題であった。
そして、平成28年の「シン・ゴジラ」は、実に日本映画らしくて、アート映画でもあり、エンターテイメントな映画にもなっていると思う。あらためて、映画を振り返るとこんな映画が全国の主要映画館でヒット上映されるのは、とてもいい。それが今後の日本映画界にきっと、いい影響を与えてくれると思う。

95点(お役にたったらシェア願います)

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)


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