毎日の字間

2016.10.22 映画の琴(コト)『キャプテン・フィリップス』

2016.10.22

201312031137050cf

『キャプテン・フィリップス』(2013年)

管理職トム。

トム・ハンクスは巨大な貨物コンテナ船の船長。ソマリアの海賊に襲われる…という話。おー、「ダイ・ハード」みたいな話。ハンクスも挑戦したなぁ、ガンアクションあるかな、とはじまりを待つ。いざ、観てみると本作はハンクスの生真面目管理職ドラマであった。多分、その性格のため身体の調子が悪かった時期もあったのだろう。今の管理職はみんなそうだよね。大変。自分の仕事に真面目に取り組んでいる証拠です。本作は、そのハンクスの真面目な社会人ぶりを心に刻む作品だと思う。そして、悪役。いや彼を悪役といってはいけない。彼はいわばハンクスより、ちいさな会社の取引先のようなもの。無理難題をふっかける。それに、あくまで誠実に対応するハンクス。悪役も好きで無理をいっている訳ではない。彼には彼らの生活(社会=会社)がある。上司が無理をいうのだ。本作はシージャックの映画。その期待は裏切らない。でも、話が進むうちにハンクスと敵役のお互いの社会人のドラマだなと感じた。

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)


COLUMN

CATEGORY

LATEST ENTRIES

ARCHIVES

website design by shie sato

SAPPORO ART & DESIGN MAGAZINE NUMERO DEUX 札幌 アート&デザインマガジン ニュメロデュー

copyright @ NUMERO DEUX allrights reserved.
top