ことばは、人を脅迫できるのだろうか?
ドアを開けると、ことばが立っているのか。
ある日、ことばからメッセセージがくるのか。
「ことば」さんからメッセージが届いています。
トマトの甘みが、昔より弱くなっているように、
「ことば」の味が薄くなっていく。
僕は言葉を恐れる
もっと、恐れたいと思う。ことばは限りのある資産である。
「ことば」は否定できなから、恐ろしいのである。
僕たちはことばに笑い、悲しみ、傷つく
言葉と行動をセットで積み重ねて、働き、お金をもらう
言葉で世の中はまわる
携帯電話や、インターネットがない
生活を選ぶことはできるかもしれない
でも「ことば」のない生活を選ぶのかなり難しい。
僕たちは、言葉をもっと「大切」につかわなければ
ならない。
TOLTA。ことばの作品である。
好きです。ことばがわかりやすいフォルムをまとって、
ガラスケースの中におさまっていた。
壁にある説明のプレートをみると、
「ポジティヴなことば」とは「人を前向きにさせる一方で、脅迫的な呪いのように感じさせるメッセージ」と命名したそうだ。
アートと言葉の関係性は、現代美術の大きなキーワードである。
アートを言葉で語るといいより、アートで言葉を語る
TOLTAの採集した「ポジティヴなことば」は、
自分の言葉であり、自分の行動原理ではないか。
僕はそう感じた。
「500m美術館Vol.26『最初にロゴス(言葉)ありき』」より
会期:会期 : 2018年4月27日(金)〜2018年6月27日(水)
会場:500m美術館(地下鉄大通駅と地下鉄東西線バスセンター前駅間の地下コンコース内)
Text by アート/メディア リサーチャー 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)
アートとメディアについて考えて、書くのが好きです。