REPORT

「盆栽と盆景の違い と まちをづくり 盆景展示 苫小牧にて」 

2019.07.07

bonkei1

メディアづくり・まちづくり・ひとづくり
あなたと私のための記事
NUMERO DEUX ニュメロデュー Articles for you and me

まちづくりのソネット

世界はどこにあるのか /  自分の世界と他人の世界 / 自分と他人の世界 /  いくつかの世界を旅人のように あちこちいってみたい

まちはどこにあるのか? /  それはあなたの家のドアを開けたところから /  そして、あなたの心の中まで /  まちは心をつなぐ

苫小牧市 /  盆景の展示会へ行ってみる / そこには楽しむ人の笑顔があった

盆景はポップであり、隙がある /  クリエイティヴには隙が必要  / だから、まちづくりにはポップが必要。

「盆栽」は知っていても「盆景」は聞いたことはない、という人は多いかもしれないね。盆景とは、お盆の中に、土、砂、植物、石などを組み合わせて自然の光景をつくりだすことである。

僕の印象だけど、盆景は盆栽より、ポップな印象がある。盆景は手作りであり。盆栽もそう感じさせるが、実は違う。

盆栽の中にあるのは歴史という名の「プラン」であり、盆栽家はプランを実行する。緻密な都市計画。それは、小品盆栽のほうがもっと明確にわかる。なぜなら、展示の小品の盆栽は展示で複数組み合わせる。そこに「流れ」「受け」「勝手」といった、ルールはデザイン的美意識がある。

しかし「盆景」には直接的なデザイン・ルールはない。では、どう考えるのだろう、と思って、会場に居た盆景作家の方と話をすると川を作ったり、というルールはあるものの「盆景は楽しいのが一番だと思っている」と言葉をいただいた。

僕は盆栽のもっている、綿密な都市計画のようなイメージを愛する。基本、僕は「まちづくり」には専門家によるプランというのは大事だと思っている。

しかし、すべてを専門家の手に委ねることはできない。なぜなら、まちに住む僕たちは「まちに住む専門家」ではないから。

専門家の都市計画は、そこに実際住む人の「内面」までは、入ってこないし、これるものではない。最終的にまちをつくる人の「気持ち」の問題だからだ。

盆景とは「気持ち」が魅力の表現だと思う。
僕はこれから、まちづくりを考える時、
盆景 の自由さと優しさを思い出そうと思った。

 

Text by  石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)
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