洋画★シネフィル・イマジカ 「ペリカン文書」(1993)
主演のジュリア・ロバーツも、ディーゼル・ワシントンも若いな!と思う。15年前の作品ですものね。ロバーツの学生役にやや違和感。なんか悪い意味で派手だよなぁ。あんまりハマってないような。でも、当時の学生ってこんな感じだったのかな?
それとも、僕はあんまりロバーツが好みでないからかも。逆にワシントンは随分若く見えてガムシャラな感じは役柄に合ってる。ただ、そのかわりまだワシントン独自の個性は見えてない感じ。
話はロバーツが作成した論文によって、命を狙われるというサスペンス。彼女を助ける新聞記者のワシントン。全体の印象は「映画らしい映画」だと思う。ストーリーは逃げるロバーツ、助けるワシントンという、シンプルなものだけど、それがリアルだともいえるし、観るほうとしてはわかりやすい。
シンプルなため退屈にならないような、映画らしい工夫もある。例えば、繁華街や、お祭り、デモなど、やたら人の集まるシーンが多くて、そこでダイナミックな場面を見せてくれる。撮影はスタイリッシュではないけど、贅沢に撮っている。音楽も新しくはないけどサスペンスを盛り上げてくれる。
最近のサスペンス映画って二転三転するストーリー、ラストもドタバタ、というのに比べると本作は「良い人」「悪い人」がはっきり別れた作品で、観やすいし後味もいい。良かったね、と安心できる。
先にも書いたけど、ストーリーをあまり凝らずに、撮影をわかりやすく見応えのあるものしたのが長所。シンプルなんだけど、おもしろいサスペンス作品という逆転の発想だと思う。こういうにもアリでは。