撮影の現場ディレクションというのは難しいものです。
デザインでしたら、デザイナーやアート・ディレクターとお互いの時間の許す限りとことん話し合いができますし、それでもまとまらなければ、では後日、またはメールで、という感じにいきます。
まぁ、僕はデザインにそんなにとことん話すことはあんまりないですが。基本的なアイディアをデザイナーとのコミニュケーションの絶対的な最低必要時間というのはありますが、それ以上に時間をかけても決して質に比例しないと思って、
撮影の場合、そこにかけられる時間というのはデザインとはかなり事情が違います。
撮影は多くの場合時間制限があります。その時間内に必要な「素材」を確保しないといけません。お店なりの場所をオーナーに一定の条件の下にお借ります。一番の制限は時間です。ほかにも、お店によってはセッティングされている内装の一部でも動かすことはできない場合もあります。たとえば、撮影の画的にこのオブジェを少しずらしたいなーと思ってもお店的では不可の場合もあります。
撮影は2段階。ロケハンをやり、おおまかな撮影のアイディア出し、デザイナーや編集者でカメラマンに必要な機材・フィルムを考えてもらい本番に備えてもらいます。
本番、撮影というのは、あっという間に時間が過ぎます。編集者、撮影対象者、カメラマン、アート・ディレクター、 本番までにアイディアを固めておこことは大切ですが、現場でふと出るアイディアも大事 でも、欲張りすぎてはいけない。当初のアイディアと、現場で出た2つ程度のアイディアを試すのがいいかもしれません。