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NEWS No.16051「石井誠 大泉力也 『残響と共振』」

2016.09.16

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NUMERO DEUX NEWS 16051
札幌のアートなニュース。

『残響と共振』。
静かに生きている共感。

僕は人生をなんとか、生きていく方法を書いてみます。それは、は心の中に心地良いイメージを作ること。好きなのは「動いている静けさ」。止まっているより、動いているほうがいい。でも、激しいより静かなのがいい。でも、静かだけど止まってはいけない。そんなイメージが、ドタバタした日常の中で、ピンチな時に思い浮かべる。すると、少しだけ気持ちが落ち着く。そこに心の居場所を感じる。イメージを作ることが心のカフェなのかもしれないね。

それは、いつからだろうか?なぜだろうか?自問してみると、前者は、高校生くらいだろうか。後者は、難しいのだけど「静かに生きている」イメージが好きだからだと思う。表面的な激しさは、時に僕はうんざりさせる。静粛を愛している。そして、生きていることは時間があること。時間があることはストーリーがあることだと思う。そう、僕は「物語」があることが好きなのだ。そこには「生」があるから。残念ながら、そのイメージには具体的な形はない。その理由は簡単だ。僕はアーティストではないから。表現にすることができない。少し悲しい。

石井誠と 大泉力也 の2人のアーティトによる展示会が開催された。 ふたりは道都大学中島義博研究室にいた過去があり、今回は3度目の2人展となる。今回は卒業後10年目という節目だということだ。

「2人展」というのは緊張感のある展示になると思う。これが3人以上のグループ展だと、いろいろな展示が楽しめるという印象。だけど「2人展」はどこか対立的な目で観てしまう。そこで、しっくりこないとマイナスになる形態だと思うのだ。でも、本展示はひとつの会場の存在する2つの作品は実にしっくり「共存」していた。ここには、僕の好きな静けさの中に「かすかな動き」が感じられる。

それは僕の中で『残響と共振』という展示タイトルにもリンクしていく。そして僕の中に共感を生む。ここには、普段あいまいなまま内心に存在する「動いている静けさ」表現として存在している気がした。それは思い込みなのかもしれないけど、思い込みは生きて行く糧になるのだ。こうした体験があるからアートはおもしろいし、人生にとって意味がある。

 

 

会場のto ov cafe(ト・オン・カフェ)は、地下鉄中島公園駅から歩いて3分程度の場所にあるギャラリーカフェ。コンパクトな空間ながら、独立したギャラリー空間のある、しっかりとしたアートスペースとなっている。お茶を飲みながら、アートを楽しめる魅力のある空間だ。また、アートについてのレクチャーイベントも開催している。

Text by 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

「石井誠 大泉力也 「残響と共振」」
会期 : 2016年8月23日(火)~2016年9月4日(日)
会場:to ov cafe(ト・オン・カフェ)(南9条西3)


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