映画「クイズ・ショウ」を観た。実際にあった事件の映画化。アメリカの50年代。素人参加の賞金クイズ番組は実にヤラセがあり番組制作側のイメージに合った回答者には問題があらかじめ教えてあった。
当時のアメリカでは大問題となり、そのことが裁判沙汰にもなっているから凄い事件だったのでしょね。今でも「アメリカン・アイドル」とか素人オーディション番組は人気だから、こういった方法でのし上がるのも一種のアメリカン・ドリームなんでしょう。そのあたり、日本よりずっと厳しい目が多いかもしれない。
さて、本作ですが2時間以上たっぷりドラマが展開される。奇抜な演出もなくストーリーは淡々と進行するのに退屈しないのは、丁寧に作られているからだと思う。ヤラセをやらされている主人公の心理も非常に興味深く描写され「名声」というものが人間にどれだけ魅力的なものかよくわかる。それは今も昔も同じ。そして、未来もそうだろう。