トークイベントでゲストをするお話です。
PRとトークイベントのメディア性について。
開催中の kagajominowa「Q&Q」展 。文化の日にはトークイベントも開催されます。僕もゲストで登場します。そのための打ち合わせをしてきました。そのこととトークイベントのゲストをすることについて書いてみます。
加賀城匡貴と蓑輪俊介のユニットであるkagajominowa。現在、本ユニットの初の個展「Q&Q」展 が、大通公園の西端にある札幌市資料館で開催中だ。それは新しい映像の展示。もう体験しただろうか? 本展示は11月5日(日)まで開催されるが、終了日の2日前の祝日である文化の日、展示会場にて「アーティスト・トーク」が開催される。これはふたりの生の声が聞ける貴重な機会。本展示にまだ観ていない方には、これをめがけてぜひ来てほしいし、もう見た方もトークを聞くことによって、本展示の世界がより楽しめると思う。おさらいができますよ。
本アーティスト・トークは2部構成を予定。前半では、ふたりのプロフィール。後半では2人の本展示について僕もゲストとしてトークに加わります。そのための打ち合わせに10月28日(土)の午前中、在廊中の2人を訪ねてみました。会場の札幌市資料館1階にはSIAFラウンジという、アートの記録や書籍のあるカフェがあります。そこで、雑談も兼ねていろいろ話をさせていただきました。同時に楽しい時間でもありました。
実は雑談が一番多かったかもしれません。僕は今回のようなトークイベントの打ち合わせでは、あんまり突っ込んだ話をしないようにしています。なぜかというと、それをすると本番のトークのネタに新鮮さが失われる場合があるからです。だから、打ち合わせではトーク本番では話せそうな話題は探るけど、あまりくわしく話さないようにしています。
でも、それじゃ打ち合わせにならないのでは?と思うかもしれない。いいや、いいのだ。会話をすれば相手の会話のリズムを理解することができる。話し方の雰囲気を知ればそれは十分打ち合わせになると僕は思う。
僕は今まで、何度かトークイベントに呼ばれたことがあります。人前でしゃべるのは大変です。でも、こういった話はできるだけ受けることにしています。それはなぜか、僕はゲストでトークすることも一種の「メディア」活動だと思っています。メディアとは紙やウェブだけではありません。人がしゃべることもメディアだと思うのです。僕はゲストでトークするとき、自分自身が「メディア」として機能することを意識します。アーティストと「トーク」という方法で、情報を収集して、頭の中で編集して自分の言葉にして口から発します。それは自己のメディア化です。
kagajominowaについて、話をさせていただくのは大変素晴らしい体験です。なぜなら、彼らの表現は僕自身がファンであり、そして簡単には説明できない魅力があるからです。それをトークイベントにて自分がメディアになることによって、紹介をできる機会をいただけのですから。
僕が2人と打ち合わせをして感じたのは、根っからのアーティスト気質をもちながら、なかなか「アーティスト」と名乗らない加賀城匡貴。そして、CM映像のプロデュース・企画演出等を手掛ける商業的なクリエティヴを得意とする蓑輪俊介。この2人が挑戦する表現はなんなのか? その点をみなさんにわかりやすく伝えるトークできればいいなと思っています。
kagajominowa「Q&Q」展
期間:2017年10月17日(火)〜11月5日(日)
会場:札幌市資料館 2階 SIAFプロジェクトルーム(札幌市中央区大通西13丁目)
開館時間:10:00〜18:00 休館日:月曜日
入場料:無料
主催:kagajominowa
協力:SIAFラボ
<関連イベント>
アーティスト・トーク(無料) 11月3日(金・祝)15:00〜16:30
アーティスト:kagajominowa ゲスト:石川伸一(メディアリサーチャー) 司会:森脇俊文
Text by メディアリサーチャー石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)