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NEWS No.17044「kagajominowa『Q&Q』展」

2017.10.10

kagajominowaQ&Q

あたらしい表現。あたらしい体験。
そして、なぞなぞ。

加賀城匡貴は「言葉」と「ビジュアル」を使った知的なユーモアを感じさせる表現で15年以上のキャリアの持つ札幌を拠点にしたアーティスト。その表現は、スケルツォという集団ライブパフォーマンスから、学校等でのワークショップ、教育用書籍も手がけている。ごく最近ではSIAF(札幌国際芸術祭)のアート企画のひとつである狸小路TVの番組ディレクターを担当した。

今年の2月、彼のはじめての個展「お~、あ~、へ~」展が、赤レンガテラスの5階にある眺望ギャラリー テラス計画で開催された。その関連イベントにて僕はトークゲストとして、彼の魅力を紹介するトークをおこなった。 その出演の少し前、彼と赤レンガテラスのタリーズコーヒーで打ち合わせをした。トークの打ち合わせも終わり、雑談タイムになった時、彼から「実は今、秋に(札幌市)資料館のギャラリーで、展示の企画を考えています。蓑輪(俊介)さんと組んで」と話があった。彼はMacBookを取り出し、新しいアイディアのイメージをみせてもらった。それは、彼の今までの表現の味を引き継ぎながら、新しいチャレンジする内容だった。彼は続ける「その時、またイベントをするので、ゲストでトークおねがいできますか?」ということだった。「もちろん」とすぐに承諾した。こちらこそ、よろしくおねがいしたい。 ありがたい話だ。

そして、秋がきて彼からメールでフライヤーの画像が送られてきた。そして、嬉しいことにトークゲストのお誘いの話もあった。フライヤーでの説明文と蓑輪俊介のプロフィールを紹介しよう。

「kagajominowa「Q&Q」展 加賀城匡貴と蓑輪俊介によるアートユニット〈kagajominowa〉が 初めて個展を開きます。」「会場に入ると、2つの映像が同時に流れています。ビデオ、写真、アニメーション…あなたはテニスのラリーのように、2つの映像を目で追うことになるでしょう。頭に浮かぶ「?」の応酬。なんだろう、なんだろう、と比べて、関係づけていくうちに、少しずつその面白さや美しさが分かるようになってきます。「Q」と「Q」のあいだで、あなたなりの「A」を出す。これは、新しいなぞなぞと言えましょう。」

「蓑輪俊介/みのわ・しゅんすけ1976年、東京都出身。2011年に映像制作スタジオ「murmur(マーマー)」設立。主に広告映像のプロデュース・企画演出等を手掛ける。CMの他、PV・TV番組・イベント映像・ショートフィルム等も監督。ミュンヘン国際短編映画祭ノミネート・札幌国際短編映画祭最優秀北海道作品賞・CoFesta PAO アワードの他、広告賞受賞作品を多数ディレクション」

おもしろそうだ!僕も現時点で、彼らの作品をまだ見ていない。だからワクワクして待ちたいと思う。僕の予想なんだけど、今回の作品は加賀城匡貴の持っている知的なユーモアを継承しつつ、映像作家である蓑輪俊介とユニットを組むことによって、お客さんに対して、もっと踏み込んだ内容になるのかな、という気がする。お客さんは、彼らの表現を「見る」というより「迷い込む」という体験になると思うのだ。彼らのなぞかけを楽しみにしよう。そうそう、僕のゲストトークもよろしくね。

kagajominowa「Q&Q」展
期間:2017年10月17日(火)〜11月5日(日)
会場:札幌市資料館 2階 SIAFプロジェクトルーム(札幌市中央区大通西13丁目)
開館時間:10:00〜18:00 休館日:月曜日
入場料:無料
主催:kagajominowa
協力:SIAFラボ

<関連イベント>
アーティスト・トーク(無料) 11月3日(金・祝)15:00〜16:30
アーティスト:kagajominowa ゲスト:石川伸一(メディアリサーチャー) 司会:森脇俊文

アーティスト・ワークショップ(無料・定員15名・要申込み)
10月29日(日)13:00〜14:30 2枚1組の写真を撮って、かんたんな映像をつくります。身の回りのものが「なぞなぞ」に?小学生にオススメのプログラムです。申込み:kagajominowa@gmail.com

ishikawa
Text by  メディアリサーチャー石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

NEWS

NEWS No.17043「のぼりべつ カルチャーナイト2017 」

2017.10.08

のぼりべつカルチャーナイト

夜の楽しみ。文化を味わう。
のぼりべつの文化な夜。

 

リアルな文化や芸術は実は、わたしたちの身の回りにある。旅行に行かなくても、遠い美術館に行かなくてもいい。「インターネットのこと?」。たしかに、ネットでも多く文化や芸術に味わえます。でも、リアルな現実の場所に行って「肌」で感じることも、大切だと思います。肌で感じることは心に響きます。もっと、出かけましょう。文化や芸術を感じるために。

カルチャーナイトとは、北欧から生まれたイベント。その内容は秋に公共・文化施設や民間の施設やお店などでそれぞれの場所の特色を生かした文化・芸術プログラムを夜間におこない、参加者に秋の夜長を楽しんでもらいます。まちごとにおこなわれることが多く、登別市でも「のぼりべつカルチャーナイト」として2012年からおこなわれています。今年も9月22日に開催されました。市内14ヶ所で、消防署や廃棄施設の見学会や、映画上映やライブ・コンサート、百人一首や食品サンプルの制作体験等さまざまな催しが開催。夕方から夜間にあけておこなわれる、ユニークな催しにたくさんの人が訪れました。

会場のひとつであるアパレル・ショップ「ギャラリーHANA」で開催された「チャリティーライブ&地元のミュージシャン紹介ライブ」では、前半では日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者であった土田英順による東日本大震災支援じいたん子供基金のチャリティーライブがおこなわれた(上写真)。演奏の合間には、東日本大震災のまだ傷が癒えない様子についてお話があった。後半は地元アーティスト木村健志・久保タクマのライブ(下写真2点)では、子供がライブ登場したり、楽しいトークも交えて心地よい空間が21時すぎまでおこなわれた。イベントが終わった後、心地よい風とカルチャーの余韻を感じながら会場を後にした。

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ishikawa
Text by メディアリサーチャー 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

NEWS

NEWS No.17043「撮りフェスin室蘭2017 写真展」

2017.09.27

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「まち」を創造的に撮る楽しみは、
「まち」を魅力的に変えていく。

昨年2016年、室蘭ではじまった滞在型写真コンテスト「撮りフェスin室蘭」。「滞在型」とは開催期間の決められた24時間の中で、撮影された写真が審査対象になるということ。カメラはスマートフォンでもOKで、テーマも「室蘭の魅力を感じさせる写真」という広い意味のもの。参加のしやすいイベントだと思う。審査員は、道外のアート・ディレクター、写真家、映画監督といった方々。第二回目の今年は300人を超える参加者迎え終了した。審査結果は10月に発表予定。

現在は、室蘭の道の駅「みたら室蘭」で出品されたすべての写真が展示中。700点をこえる作品は実にみごたえがある。参加者がいろいろな視点で「室蘭の魅力」を感じさせる写真を撮っているのが興味深い。プロフェッショナルな風景写真から、家族で室蘭に遊びに来て、そして撮ってみた!という楽しげな写真もある。室蘭で写真を撮るとなると、地球岬やイタンキ浜鳴砂海岸、工場地帯、が思い浮かぶ。今回の作品でもその場所は多い。ユニークなのは「自分らしさ」を出すために、ペットや小道具等をつかって工夫している写真も目立った。また、観光ガイドには出てこないような場所に魅力を求めて、撮影された写真もある。僕はこういった「参加者の創造性」というのはとっても大事だと思っている。

街の中にある主要な観光資源というのは、実は限られている。ただそれを「技術的にうまく撮る」写真コンテンストは限界があると感じる。しかし、参加者の創造的(あそび!)な工夫や視点による「撮影」は、いままで観光スポットとは考えれらなかった場所が話題となり、外から人を呼び込む可能性がある。

「この写真の場所に行ってみよう!」。
知らない「まち」に遊びに行く理由は一枚の写真で十分なのだ。

ishikawa

Text by メディア・プランナー 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

「撮りフェスin室蘭2017写真展」
2017.09.18月-10.10日9:30-21:00
道の駅みたら室蘭(室蘭市祝津町4丁目16番地15)
http://www.tori-fes.com/

 

 

 

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