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SAPPORO GUIDE+ No.012 「札幌三越。僕とデパート。3つの条件」 

2016.12.10

Sapporo-Mitsukoshi01
SAPPORO GUIDE+  No.012 札幌を<初めて楽しく>アートに歩くガイド。

 No.012 「札幌三越。僕とデパート。3つの条件」 ————————————————–

さて、札幌のまちに、はじめて旅行等で訪れて、文化的に楽しく歩くガイドの12回目。前回は札幌郊外にある科学館を紹介してみましたSAPPORO GUIDE+  No.011 「札幌市青少年科学館。中年でもOK」今回は、少し変わった感じで、札幌にあるデパートを紹介してみましょう。といっても、地元のデパートではなく、東京拠点である老舗デパート三越の地方店舗である札幌三越のことです。

札幌の地元デパートというと丸井今井がある。それも、いつか書きたいところ。でも今回は札幌三越にしたい。札幌に訪れる人へのガイドとしては不適当な感じだけど、今回は口調を少し変えてみよう。札幌に住むある人間のひとつの印象として、デパートという存在について書いてみようと思う。

なぜ、札幌三越か?その理由は説明しよう。僕が一番に想う「デパート」には、心に残る3つの条件がある。それは(1)生まれた時からあって(2)現在もあって(3)あまり変わっていない。それが、僕にとって札幌三越である。そして、僕が「最初に」イメージする「デパート」なのだ。

異論はあるかもしれない、この連載記事が札幌のガイドなら、丸井今井があるだろう?と。ただ、僕の中では丸井今井は先の条件の(3)にしっくりこない気持ちだ。いろいろな経営の変化。そしてメンズ館に行くたびに気がするのだ。ただ、それは優劣の問題ではないということは、あらかじめ言っておきたい。僕の心の中の「デパートらしさ」の定義についてなのだ。

では、僕は「三越派」なのかというと、実は全然違う。札幌に育った僕としてはデパートといえば母親が「丸井さん」と呼ぶくらい、丸井今井に思い入れがある。そういった方はこの地には多いかと思う。地元に愛されているデパートだと思う。

子供のころ、僕の家では休日デパートに行くとなれば、丸井今井に行った。買物をして上階の食堂でごはんを食べたり、屋上の遊具で遊んだ記憶がある。その頃は、駅前にはそごうデパート(現在はエスタ・ビックカメラ)、五番館(現在は札幌西武空き地)があった。

札幌三越は行った記憶はあまりない。ここを意識し始めたのは、自分で服を買うようになった時。興味あるブランドのお店があるから、という理由で行ったのが最初だと思う。アニエスベーだと思う。懐かしい。そういえば、このブランドの服はもう一枚も持ってない。そんな経過が不思議な感じがする。

話を戻そう。では、なぜ三越を一番に想うのかといえば先の3つの要件をクリアーしたことによって、僕のイメージする「デパートの存在感」があるのだ。自分のとってのデパートの定義が札幌三越に感じる。僕が学生の頃は、札幌三越の道路を挟み札幌パルコがあり、斜めには地元のファッションビル4丁目プラザがあって、札幌のファッションのお店の中心地であったと思う。しかし、札幌駅が改装され、多くのテナントが入り、デパートの大丸ができて、ビックカメラのような大型電器店ができて、今買物の中心は札幌駅前が中心になっている。正直、大丸に初めて行った時、これがデパートなのかなと思った。天井の高い空間、利便性の高い複数のエスカレーター、充実したレストランフロア。でも、ここは僕が生また時からあった訳じゃない。だから3つの条件をクリアできない。

僕は今は時々、札幌三越に行く。ここには天井も高くないし、フロアも広くない。でもコンパクトの良さもある。フロアがみやすい。僕は9階でゆったりと腕時計を見たり、同じフロアにあるレストラン「ランドマーク」に行くことがある。このお店は隠れた名店だと思う。利用しやすく、落ち着いている。少し前にリニューアルしたデパ地下のお店も魅力的だ。ジョアンもあるしね。

札幌三越。僕の心の歴史の中で、いつのまにか気になる存在になっていった。これからも、大きく変わらず存在して欲しい。僕の考える最初のデパートなのだから。以上、札幌地元民の長めのつぶやき。あなたのデパートはどこ?

ishikawa

Text by アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

札幌三越
札幌市中央区南1条西3丁目8
午前10時~午後7時
但し、本館2階から地下2階、および北館は、午後7時30分まで。

http://mitsukoshi.mistore.jp/store/sapporo/index.html

 

NEWS

NEWS No.16075-3「札幌の美術館・ギャラリーリスト」2016.12.04現在

2016.12.07

c063-001-s
NUMERO DEUX NEWS 1675-3 札幌のアートなニュース。

札幌の美術館、ギャラリーリスト。更新予定。
僕のふんわりなコメントつき。

「今日はアートを見に行くか」そんな時に札幌にある美術館、ギャラリー等アートスポットのリスト作ってみた。更新していく予定です。みなさんのお役にたてば幸い。実はかなり自分のため。こういったリストは、珍しくもないので僕のふんわりなコメントもつけた。


01
500m美術館 http://500m.jp
2006年よりある札幌市運営のギャラリー。地下鉄大通駅〜バスセンター駅までの地下通路の壁面にある。そのため開館時間は7:30~22:00で無料・無休という。「思いついた時にいつでも行ける」のが素敵。内容も国内外の作家を扱ってます。ひとつの企画の期間も長めなのも特徴かな。すべてみると結構心地よい疲労感。これを見た流れでバスセンター駅着いたら、8番出口から歩いて5分ほどで、札幌ファクトリーに行くことができるので、行ってみるのもいいかも。

02
クラークギャラリー+SHIFT
 http://www.clarkgallery.co.jp
海鮮を買ったり、食べることができる札幌の観光スポットのひとつ二条市場。そのエリアの中にあるアートなアイテムを扱うお店ミュージアムの2階にある。作品のことで知りたい事があれば、1Fのスタッフに気軽に聞いてみよう。作品の購入も相談できる。また、ここは札幌から世界のアート情報を発信するウェブマガジンシフトの事務所もあるのですよ。隣に菊池恒琲。近くにクラブのゲットーもあるよね。

03
CAI02  http://cai-net.jp
札幌地下鉄大通駅1番出口に直結の飲食ビルにある。札幌では現代美術系について代表的なギャラリー。カフェも併設。夜間のアートスクールも運営している。日曜はお休みだけど、23時まで営業しているのは嬉しい。また、本ギャラリーのあるビル1階南側から出ると、正面にあるビルの2階にあるタイ料理のお店サイアム、おすすめです。ランチもやってます。そこから東急ハンズも近くて好き。

 

……04以降、順次更新していきます。
また、お会いしましょう。

 
Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

NEWS

NEWS No.16074-2「風間天心『Ebb-Ripple-2300』」

2016.12.03

風間天心
NUMERO DEUX NEWS 1674-1 
札幌のアートなニュース。

僧侶のメディア性
そして、アートとの共有。

僕がお坊さんに会う。いつもはお盆くらい。その時間、お経を含めて30分くらい。でも、不思議にそのことをよく憶えている。ひさびさの正座。僕にはお経は一種のサウンド。それが終わった後の僧侶の言葉、シンプルな話の中に自分の心に残る。そう、話はある意味聞いた事のあるような内容。だが、凄く心に伝わる。それは僕は僧侶のメディア性だと思うのだ。ネットどころかラジオ、TV、商業印刷物も無い時代から、僧侶は人であり「メディア」であったと僕は思う。

風間天心( かざま てんしん)は、1979年、北海道東川町生。美術家、僧侶。2006年に第9回岡本太郎現代芸術賞に入選。2011年武蔵野美術大学パリ賞によりパリ市「Cité Internationale des Arts」に滞在。個展の開催および国内外でさまざまなアート企画にも参加している。宗教と芸術を分け隔てることなく、その目的を共有できるものと考え、表現をおこなっている。

本展示では、僕たちの生活馴染み深い、のし袋やのし紙に使われる「水引」を素材にした作品。馴染み深いと僕は書いたけど正直、その僕の知識はあまりに浅い。本作の説明で中国から伝わり、仏教でも神道でも使われるのは初めて知った。そう知って見ると、異国性と日本性がマッチングしている。それは実に現代的な表情があるのがわかる。そして、それをアート作品として引き出しているのが、風間天心の作家性。そして、編集者的構成力だと思うのだ。これは、僕に心に残る。

僧侶が芸術家。僕はそれが自然なことに感じる。それはきっと、あらかじめ予定された、そう思えるのだ。意外性より、しっくりくる感じ。話を最初に戻すと、僧侶はメディアである。そして、アーティストでもあった。札幌駅の中でそれがわかった。

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)

「風間天心『Ebb-Ripple-2300』」
期間:2016年9月1日(木)~2016年11月30日(水)
場所:JRタワー1階 東コンコース
http://www.tengshing-k.com/

 

 

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