REVIEW

世界観を楽しむ

2007.07.21

ひさびささにデビッド・リンチの「ブルーベルベット」を観る。はじめて観たのはもう10年以上前か。正直、その時は僕は随分「サスペンス」という部分に偏重して観たので、その視点だとそれほど、ドキドキもアッと驚くラスト感もない。今、考えるとリンチにそういうのを求めた僕が間違っていた。本作には50年代のアメリカを思わせる、のどかな田舎町に潜む狂気の世界=リンチの基本、のような世界観があり、画面から滲み出るそのティストをゆっくり味わうのが正解なのだ。最初に観るのになかなか良い作品。いきなり「ロストハイウェイ」あたりを観るよりはわかりやすい。


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