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NEWS ’15No.04– 15.1.29-03.10「鈴木マサルのテキスタイル展」

2015.02.28

鈴木マサル

日常の生活、
気持が「あがる」デザインがあると楽しくなる。

気持ちと理屈。僕は理屈というのは大切だと思う。反面、人というのは理屈だけでは生きていけない。なにか気持ちを変えることって、必要だと思う。そこにアートやデザインの重要な役割があるのではないか。

鈴木マサルは都内を拠点とするテキスタイルデザイナー(布地・織物のデザイナー・染織家)。国内外の様々なメーカー、ブランドのプロジェクトに参画。ユニクロや、フィンランドの marimekko のデザインもおこなった実績がある。そして、自らファブリックブランド OTTAIPNU(オッタイピイヌ)を主宰。今回、北海道で初の個展が開催された。

会場は「グランビスタギャラリーサッポロ」。市内中心部にある老舗ホテル「札幌グランドホテル」内にある本ホテルが運営するギャラリー。2013年にオープン。場所は1Fメインロビー内の目立つ場所にあり行きやすい。独立したギャラリーのあるホテルは札幌では他にみられないと思う。宿泊客だけではなく、市内に住む人にもぜひ足を運んでほしい。

初日に鈴木マサルのトークセッションがホテル内で開催された。学生時代から、現在の仕事まで、スライドを交えて大変興味深い話をユーモアも交えていただいた。そこで、特に印象に残っているのは大学時代からmarimekko には強い憧れを持っており、いつかそこの仕事をしてみたい、という情熱によってさまざまなアクションをおこなった結果、それが実現したこと。自分のデザインした、ファブリック(布地・織物)は、それ自体の魅力で発信していきたいこと。他、ムーミンのキャラクターや北日本新聞、ユニクロのデザインの仕事をしたエピソードについて、紹介された。これらのエピソードを通じて僕が感じたのは、クリエティブに対する「情熱」であった。

最後に、自分のデザインした傘を例にあげて、傘自体には絵や柄はなくても機能としてはいいかもしれない。でも、絵や柄があるとそれは「気分をあげてくれる」かもしれない。そういった気持を動かす感動や喜びをテーマにして自分はプロダクトをつくっていると語った。

人って、どこまでも「気持」の生き物だと思う。「気持」が自分を動かし、世界を動かす力のなるのではないか。理屈はもちろん大事だと思う。でも、それに「気持」が加わった時、人はもっと豊かな気分で暮らせるのではないだろうか。会場にぜひ足を運んで自分の「気持ちの上がり」を感じて欲しい。

Text&photo  by Shinichi Ishikawa(NUMERO DEUX)

「鈴木マサルのテキスタイル展」
会場:札幌グランドホテル 1階ロビー「グランビスタギャラリー サッポロ」
2015年1月29日(木)~3月10日(火)時間11:00~19:00 (最終日17時まで)
入場無料/主催:株式会社グランビスタ ホテル&リゾート

 

 


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