毎日の字間

2016.10.30 映画の琴(コト)『ヘイトフル エイト』

2016.10.30

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『ヘイトフル エイト』(2015年)

おっ、タランティーノらしいね!

タランティーノの作品はずっと観ていると思う。ただ、どうも「キル・ビル」からどうもノレない。正直、「キル・ビル」はどうもわからん作品だった。それなら前作の「ジャッキーブラウン」のほうがずっと良かった。そこから、新作を観てもその想いをずっと引きずっていた。

そんな思いの中での最新作の『ヘイトフル エイト』を観る。映画の冒頭、寒々しい風景が続く。古めかしいクレジットデザイン、70mmのスケール感。いい感じ。そして、6頭馬車のアナログ感、力強さ、いいなぁ。いい!そして、悪人と悪人の出会い。会話。観ていてさらに「いいなぁ」と思う。舞台設定が、南北戦争の終了直後。西部劇の雰囲気が色濃いあたりが効いている。生臭い感じ。そこに冬の美しい光景。

そして、舞台は一気に狭い空間に移る。増える人物。積み重なる会話とバイオレンス。いいです!まさに、僕の好きな「レザボアドッグス」な感じが、今のタランティーノのセンスで、まとめられていいる。世界に引き込まれる。時代設定の魅力や、景色を捉えるアートな風格も。そして、ジャクソン、ラッセル、ロスが出てるのだから、おもしろくないないハズがない!

Text by
アート・メディアライター 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)


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