夜の楽しみ。文化を味わう。
のぼりべつの文化な夜。
リアルな文化や芸術は実は、わたしたちの身の回りにある。旅行に行かなくても、遠い美術館に行かなくてもいい。「インターネットのこと?」。たしかに、ネットでも多く文化や芸術に味わえます。でも、リアルな現実の場所に行って「肌」で感じることも、大切だと思います。肌で感じることは心に響きます。もっと、出かけましょう。文化や芸術を感じるために。
カルチャーナイトとは、北欧から生まれたイベント。その内容は秋に公共・文化施設や民間の施設やお店などでそれぞれの場所の特色を生かした文化・芸術プログラムを夜間におこない、参加者に秋の夜長を楽しんでもらいます。まちごとにおこなわれることが多く、登別市でも「のぼりべつカルチャーナイト」として2012年からおこなわれています。今年も9月22日に開催されました。市内14ヶ所で、消防署や廃棄施設の見学会や、映画上映やライブ・コンサート、百人一首や食品サンプルの制作体験等さまざまな催しが開催。夕方から夜間にあけておこなわれる、ユニークな催しにたくさんの人が訪れました。
会場のひとつであるアパレル・ショップ「ギャラリーHANA」で開催された「チャリティーライブ&地元のミュージシャン紹介ライブ」では、前半では日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者であった土田英順による東日本大震災支援じいたん子供基金のチャリティーライブがおこなわれた(上写真)。演奏の合間には、東日本大震災のまだ傷が癒えない様子についてお話があった。後半は地元アーティスト木村健志・久保タクマのライブ(下写真2点)では、子供がライブ登場したり、楽しいトークも交えて心地よい空間が21時すぎまでおこなわれた。イベントが終わった後、心地よい風とカルチャーの余韻を感じながら会場を後にした。
Text by メディアリサーチャー 石 川 伸 一 (NUMERO DEUX)