最初のクレジットを観て「トム・クルーズの制作か」と思い、観終って「主演の人は、スターウォーズエピソード1〜3でアナキンの人だったのか」と思う。
ストーリーは、実話をベース。アメリカの大統領専用機に備え付けてある唯一の雑誌という、お堅い、由緒ある雑誌「リバブリック」。これの人気記者の書いていたニュース記事がほとんどねつ造だった…というお話。
本作のおもしろいのは、なぜ、ねつ造をしたのか、という動機のあたりを描くのを、すっぽり抜かしている。ただ主人公の追いつめられていく状態をドライに描いていること。
この点は僕は結構、良いと思う。多分、たいして映像化が映える動機などないのだ。ただ、脚光を浴び高かった。目立ちたかった。そんだけだと思う。文才はある人のようだから、書くのはスラスラ書けたと思うし、そんなに強い罪悪感もなかったのだと思う。嘘はよくないけど、それで迷惑をかける人も傷つく人もいないのだから。
原稿を校正するプロセスなどを説明する描写などもあって、そのあたりなかなかおもしろかった。本編を観終わったら特典メニューにモデルになった本人(捏造した記者)のインタビューがあって、ちょっとびっくり。