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「人工心配」
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心配▼僕のそばにいつも心配がいる▼心配しすぎて、心配は何だかわからなくなることもある▼心配にも二種類ある▼具体的な心配と抽象的な心配だ▼前者はともかく、後者になると手が負えない▼ロジカルなものは、ロジカルに解決可能だが、抽象的だとそうはいかない▼でも、僕はそこで抽象的な心配を無理に消そうとは思わない▼つき合っていけばいいと思う▼モヤモヤするのも人生のうち。

石川伸一(NUMERO DEUX)

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「平日のぼんやり」
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僕は基本、土日がお休みである▼時々、平日の休暇も取る▼その場合、曜日としては土日のつながる金・月▼または、週の真ん中の水曜あたりが多い▼今回は火曜日の一日▼珍しいパターンである▼今回は特に大きな用事がある訳ではなくて、リフレッシュ的なオフである▼午前中、家事とメールの返事等を作成する▼ひるすぎに自転車で出る▼今日も風が強い▼近所の気になっていた蕎麦屋に行ってみる▼かき揚げそばを注文する▼少し待ったけど、おいしかった▼ダシが控えめなんだけど繊細で味わい深い▼そして、かき揚▼わりと、どかっとしたかき揚げのっかているお店が多いかと思う▼でも、このお店はどんぶりの中にかき揚げがとけ込んでいるようで、大根おろしが入っているのが新鮮だった▼汁の中にあるとはいえ、揚げたてのサクサク感は感じられたし、具材もエビ等満足できた▼昼食後は、自然派系のお店で、ニラ、ダイコン、キャベツ、トマトという基本食材を買い求め、帰宅▼自宅で読書や音楽を楽しんだ▼あえて、ネットは控えめに▼火曜日のオフは、１日だけだし、週のほんのはじまりなんだけど、思ったより、ぼんやり楽しかった。

石川伸一(NUMERO DEUX)

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「猫の狙うもの」
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猫は狙っていた▼大きなものではなくて、小さいものを▼小さいほうにしたのは理由がある▼ちいさいほうが自分のモノになりやすい、と考えたからだ▼小さなものが視界に入った▼自分の猫目にその画像が写りこむのを感じた▼飛びかかろうと助走をつけたい▼そのために後ろに少し少し下がる▼その瞬間、小さなものが、視界から斜め上に消えて行く▼猫はハッとしたが、飛びかかるタイミングを逃した▼ちいさなものは消えていた▼猫は静かに目を閉じて、一瞬自分の目に写り込んだ小さなものを、心にしまい込んだ。
石川伸一(NUMERO DEUX)

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